どんなSEにも、「良いプログラム」という、ある種の理想のようなイメージがあると思います。日夜仕事に励み、誰の目から見ても素晴らしいプログラムを作ることができたなら、SE冥利に尽きますよね。
ですが「一部の隙もない完璧な手法」なんて、なかなかありません。どんなやり方であっても、メリットやデメリットが付き物です。
「良いプログラム」とはどんなものか、視点別に纏めてみました。

超効率的なコーディング


ベテランSEが真っ先に思い浮かべる「良いプログラム」は、超効率的なコーディングではないでしょうか。そこでまずは、短いコードでも最大の効果を得られる、芸術作品のようなコーディングについて、分析してみましょう。

○メリット
超効率的コーディングは、カスタマイズ時に少ない改修で済む点が最大のメリットです。多くのプログラムでコードを共通のものにすることで、その全てを一括で改修でき、開発工数を極限まで削減することが可能なのです。

×デメリット
最適化し過ぎたシステムは、シンプルなコーディングに反して非常に全体像が捉えにくいという問題点があります。
古くからのメンバーはシステム構成を把握しているため問題ありませんが、新人や応援にやってきた新規参入者にとっては非常にとっつきにくいプログラムになってしまっているのです。

設定のみで開発できるツール

管理職の方が「良いプログラム」と考えがちなのが、デザイナ操作やプロパティの設定だけで開発可能なツールを利用することです。
この方法にはどんなメリット・デメリットがあるか、見てみましょう。
○メリット
この開発ツールの最大のメリットは、技術者のスキルに依らず開発が行える点です。コーディングが不要なので、例え新人でも戦力にできる点は、確かに非常に魅力的と言えるでしょう。

×デメリット
問題点は、「開発ツールに頼り過ぎ」という点です。基本的な開発は簡単に行えますが、少しでも特殊な処理を入れようとすると、特殊な対応が必要になってしまうのです。
また、これらの開発ツールにはデバッグモードが搭載されていないことが多いため、いざ不具合の修正をする時になると、非常に苦労します。

シンプルなツールが一番良い?

ここで挙げたのは2つの例だけですが、対極の視点で、対極のメリットとデメリットを抱えていることが分かります。
どちらの例でも誰かが苦労するならば、ほどほどの効率さで、昔ながらのコーディングをするツールこそ、誰もがやりやすい「良いプログラム」なのではないでしょうか。
これからシステム構築をする方は、独り善がりのプログラムにならないよう、入念に注意してくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください