ビッグデータは様々な分野、特に小売業などで活用されている、企業戦略を立てるにあたって非常に有効なデータベースです。しかし、市場のデータを次から次へと凄い勢いで取り込んでいくからこそ、セキュリティについては厳重に注意しなければなりません。
導入にあたり、設計段階で気を付けておくべきポイントについて、確認しておきましょう。
ウイルス定義を常に最新化する
ビッグデータを扱う際、最大の敵はやはり何と言ってもコンピュータウイルスです。仮にスタンドアロンの環境であったとしても、扱う情報の価値を考えると、セキュリティ対策は万全にしておくべきです。ウイルス定義は常に最新化するよう注意しておき、感染リスクを最小限にするようにしてください。
データ分析ツールのセキュリティチェックを行う
単純なデータの塊であるビッグデータは、大量であることがウリであるため、分析には非常に時間がかかります。そんな時に便利なのがサードパーティ製の分析ツールですが、価値の高い情報を扱うだけに、ツールの信頼性は重要です。
必ずウイルスチェックを行い、外部データを漏洩させないよう注意しましょう。
データのアクセス追跡が行えるようにしてお
セキュリティ事故が起きた場合、重要なのはそれが不正利用されたか否かの判断です。万が一の事態に備え、ビッグデータの情報にアクセスする度にログが残るようなシステムを用意しておくと良いでしょう。そのためのサードパーティツールを使う場合、前章で記載した通り、ウイルスチェックは必ず行うようにしてください。
強力な暗号を施す
価値の高い情報を扱うにあたって、基本にして王道となるのが情報の暗号化です。仮に不正アクセスが行われても情報自体を盗まれないのであれば、安心できます。
ただし、暗号化技術は日々進歩し、変革していくものです。いつまでも古い技術を使い続けていると、解析されてしまう危険が上がるばかりですので、暗号化ツールを常に最新化する、定期的に暗号化方法を変えるなど、リスク対策は万全にしましょう。
データの取り扱いのルールを決める
巨大なデータはそれだけで有益な情報ですが、とは言え目的なくただ収集するだけでは意味がありません。保持するデータは増えれば増えるほど、リスクは増える一方です。設計した段階で、取り扱いのルールを決めておくと良いでしょう。
例えば保持するデータの種類や保持期限を決めておけば、情報漏洩が起きた時の被害を最小限に食い止めることが可能です。
侵入後のリスク対策も万全にしておく
情報価値の高いビッグデータは、セキュリティリスクの観点からすると、不正アクセスを防ぐだけでは対策不足と言わざるを言えません。万が一不正アクセスが発生した場合でも問題ない、と言えるほどまでセキュリティを高めて、初めて安心して運用することが出来るようになるのです。