業務時間以外で仕事に関する時間を使う・・・みなさんはそのことについて、どんなことを思われるでしょうか。こういう言い方をすると、「ブラック企業の話か?」と、大半の方が顔をしかめることでしょうが、ご安心ください。サービス残業についての話ではなく、資格勉強や技術研究、ワーキンググループの活動などの、自己研鑽についての話です。
どれもスキルアップには大切な時間ですが、中でもワーキンググループは同じ志のメンバーと共に活動出来る、素晴らしい取り組みです。ですがただ参加するだけではなく、もっと効率的に学ぶ方法があることを、ご存知でしょうか。
その方法とは、既存のワーキンググループに参加するのではなく、自らグループを立ち上げて運営側になる、という方法です。
立ち上げのためには高いハードルがありますが、他の方法では得られないメリットがいくつもありますので、その理由について、みなさんにご紹介しましょう。
その1:活動テーマを自由に決めることが出来る
既存のワーキンググループで活動するにあたり、ネックとなるのがそのテーマについてです。例えば映像技術に特化して研究するワーキンググループに、AI技術を学びたい人が入っても、満足のいく結果にはならないでしょう。
では、どうすれば良いのか?
答えは簡単で、AI技術の研究に特化したワーキンググループを自ら立ち上げてしまえば良いのです。そうすれば同じことを学びたい仲間を集め、思う存分、自分がやりたい研究をすることが可能です。
「どんな知識も無駄になることはない」と考える人もいるかも知れませんが、「好きこそ物の上手なれ」という言葉があることも事実です。自分が興味のある分野ほど、高いモチベーションで活動することが出来ますので、是非、検討してみてください。
その2:社内評価に直結する
SEに限らずどんな職業でも同じことですが、向上心のある社員はどこに行っても重用されます。ワーキンググループへの参加は、その向上心をアピール出来る最高の場でもあり、その評価のために参加している、という人もいるかも知れません。特にその発足者ともなればなおさらで、確実に上司からの評価を得ることが出来るでしょう。
ワーキンググループでの活動をアピールすることは、実は本来の業務の中でもプラスに働きます。自分のスキルを周知することで、適切な難易度の仕事を振ってもらうことが出来ますし、ワーキンググループで新技術を学んでおけば、それに関する仕事が発生した時に、真っ先に声をかけてもらうことが出来ます。
努力して身につけた知識を披露し、活躍させることが出来る絶好の機会です。それによってプロジェクトを成功に導くことが出来れば、更なる評価が期待出来るでしょう。
その3:勉強嫌いな人にもオススメ
ここまでご紹介したメリットは、前提として、「向上心に溢れる人」を対象にしたものでした。ですが誰もが皆、「勉強が楽しい!」という人ばかりではありません。
中には業務時間外の活動なんて絶対にやりたくない、資格取得にもスキルアップにも興味がない、という方もいらっしゃることでしょう。そしてそんな人がいる会社に限って、「ワーキンググループでの活動必須」といった規則があったりするので、頭を抱える人も多いのではないでしょうか。
ですが実は、「ワーキンググループの発足」は、そんな勉強嫌いの方にもオススメしたい方法なんです。
既存のワーキンググループに入った場合、メンバーと同等の熱量で活動しなければなりませんが、無理矢理入ったワーキンググループでやる気なんて出るわけがありません。だったらいっそ、自分でワーキンググループを立ち上げることで、活動方針や作業量をコントロールしてしまいましょう。リーダー権限を利用して、雑務をグループメンバーに割り振ることも出来るので、最小限の労力で成果をあげることも出来てしまいます。
その4:プロジェクト運営の練習になる
通常業務の中において、新たなプロジェクトを企画するような機会は、なかなか訪れませんよね。それも当然、プロジェクトの失敗はそのまま会社業績の低下に直結してしまいます。そんなリスクを負ってまで企画提案をする社員など、そうそういないことでしょう。
ですが、将来的に出世するためには、企画力も身につけておきたいというのも事実です。そういった点でもワーキンググループの発足は有効で、活動内容のコンセプトの提案、メンバー集め、グループの活動管理など、プロジェクト運営のいろはについて、実践的に学ぶことが出来ます。
特に素晴らしいのは、仮に運営に失敗しても会社には迷惑がかからないことです。これなら一切のリスクがありませんので、いくらでも思い切った活動方針を打ち立てることが出来ます。
運営以外にも、実際の活動時にリーダーポジションに就くことで、管理職用のスキルを磨くことが出来ます。実際の業務では、相応の経験、スキルがなければなかなかリーダーに抜擢されることもありませんが、ワーキンググループであればそうしたポジションに就くのも簡単ですよ。
その5:会社に貢献し、場合によってはより良い影響を与えられる
ワーキンググループには様々な種類があり、一般的なものだけでも、技術研修、セキュリティ強化、ワークライフバランス向上などのテーマがあります。こうした活動は参加した個人にだけ効果が表れるものと思われがちですが、そんなことはありません。
例えば社員それぞれの技術力が強化されれば、実際の業務での仕事のクオリティが上がり、直接収益に繋がります。それ以外にもセキュリティ意識の向上によってインシデントを最小限に防ぐことが出来ますし、ワークライフバランスの向上を図ることが出来れば、求人の応募を大幅に増やすことが出来るでしょう。
そうして会社規模の成果を生み出すことが出来れば、そのワーキンググループの発足者への評価はうなぎ登りになることでしょう。また、会社基盤の向上に繋がりますので、発足者本人にとっても、より良い環境で仕事を進めることが出来るようになります。
自分の価値を高めるために
ワーキンググループに限らず、業務外の時間で活動するのは、なかなか大変なことですよね。ですがせっかく勉強するのであれば、少しでも多くのプラスを得たいと思うのは、誰でも当然のことでしょう。
ワーキンググループの発足者になれば、自分の好きなテーマで活動し、好きなように運営し、上司にも高く評価してもらうことが出来る・・・他に例のないほど、多種多様なメリットを享受することが出来るのです。自分の価値を内外にアピールするには、絶好の機会と言えるでしょう。
これから何かを学びたい! という方は、このようにワーキンググループの発足を目指してみてはいかがでしょうか。