新型コロナウイルスの蔓延以降、どんどん広まってきたリモートワーク。もともとは感染を防ぐための施策でしたが、事故や災害で通勤手段を断たれても仕事が出来る、遠方の企業にも就職出来る、通勤時間の無駄を削減出来るなど、様々なメリットから注目を浴び続けている制度です。
ある大企業では、オフィスの半分を削減することで年間の固定費を数百万円もカットした、なんて実例もあるそうですから、驚きの一言ですよね。
ですが、リモートワークはこのようなメリットばかりあるわけではありません。いざ始めてみると、思いも寄らなかった問題が浮上することもあります。
その中の一つの例として、「仕事環境をどうするか」という問題があります。自宅の広さや金銭的な理由からデスクを用意出来ず、無理な姿勢で仕事をしたため、肩や腰を痛めてしまった・・・なんて話はよく聞きますよね。
また他にも「自宅では集中出来ない、生産性が落ちる」と嘆く方も多くいらっしゃいます。手の届くところにテレビや漫画がある環境では、集中力を維持するのが難しいのも分からない話ではありません。
今回はそんな仕事場所に苦労する方々のために、リモートワークにオススメの仕事環境をご紹介します。

ワークスペースを作る

自室やダイニングでは集中出来ない! という方は、部屋に余裕があるのであれば、仕事用のワークスペースを作ってみましょう。テレビやパソコンはもちろんのこと、小説やマンガも遠ざけた静かなスペースを作り、仕事以外の何も出来ない環境を無理矢理にでも用意するのです。
理想を言えば専用の書斎を用意するべきですが、それが出来そうになければ、日常生活でほとんど使っていない場所を使いましょう。例えば物置の一部を掃除して改造したり、階段下のデッドスペースにデスクを置いてみるのもオススメです。ここが仕事場だ、と言い切ることが出来る場所を作るのが大切です。
単純な方法ですが、周囲に気の散るものを失くせば、自然と集中力は出るものです。学生時代に図書館で勉強することで集中力を高めていた、という経験のある方も多いのではないでしょうか。
部屋のスペースに余裕のある方は、是非とも試してみてください。

マンション共用部を活用する


マンションの中には豪華な共有スペースを設けているところがありますが、最近はリモート用のワーキングスペースを用意しているところも増えているそうです。設備は配線用のコンセントはもちろんのこと、無線LANやモニタまで備え付けられているマンションもあり、コロナ禍で働くSEにとって非常に頼もしいものですよね。
また、電話や会議用の防音スペースも完備されているケースもあり、オンラインミーティングにも困ることはありません。デスクや椅子も、疲れにくいオフィスさながらの設備が整えられているため、誰もがこぞって利用することでしょう。
こうした豪華な共用部は新築の物件にだけ用意されているわけではなく、築年数の古い物件がリノベーションを行い、導入しているところも多いそうです。自分が今住んでいるマンションも、そのうち改築が行われ、そうしたセールスポイントの一つとしてアピールされるようになるかも知れませんね。

いっそ出勤する

前提を覆すような話になりますが、いっそリモートワークを諦めて出勤する、というのも選択肢の一つです。自宅にワークスペースを作る余裕がない場合はもちろんのこと、例えば壁が薄くて隣人の声がいつも聞こえて集中出来ない、自宅に小さな子供がいて仕事にならない、という方もいらっしゃることでしょう。
そういった方は、もうリモートワークは諦めて、上司に相談の上で会社に出勤すると良いかも知れません。よほど会社の頭が固く、ただただルールを順守しようとするだけの企業でなければ、やむを得ない出社として認められることでしょう。

シェアオフィスを利用する

リモートワークの普及とともに台頭してきたサービスに、シェアオフィスというものがあります。これは個人用にワークスペースを貸し出すサービスで、オフィスにいるような快適な環境でリモートワークに打ち込むことが出来ます。もちろんこのご時世ですから、コロナ対策も万全であることは言うまでもありません。
日ごと、月ごとなど様々なコースがあり、企業によっては直接シェアオフィスと提携し、それを前提としたリモートワークを推進しているところもあるようです。
具体的にどんなシェアオフィスがあるのか、そのいくつかをご紹介しましょう。

SERVCORP

月額7200円から利用出来るバーチャルオフィスです。テレワークに最適で、高速Wi-fiやスキャナ・プリンタなども完備され、郵便や宅配物の管理・転送サービスが利用出来たり、固定電話番号も発行してもらうことも可能です。また月に3日間まで、契約都市以外の個室オフィスを利用することが出来るため、急な出張時にも有難いサービスです。
法人向けにも展開しており、登記や名刺にも住所記載出来るレンタルオフィスサービスは、月額100,000円から対応しているそうです。

コインスペース

月額5,000円から利用可能な、業界最安水準をうたうシェアオフィスサービスです。オープンブースの他にも、複数人で利用可能なテーブル席、半個室ブース、WEB会議にも利用可能な完全個室ブースなど、目的にあわせて様々な席が用意されているようです。
月額契約以外にも、一日だけの利用や深夜だけの利用など、様々なプランが用意されているため、誰でも気軽に利用することが出来ます。

AOKI WORK SPACE

誰もが知るAOKIグループが展開しているシェアオフィスサービスです。基本的に個人向けのプランのみが用意されており、30分210円のオープンブース席、月額42,900円の鍵付き個室が利用出来ます。
一日ごとにオープンブース席の事前予約が可能なため、行ってみても席が空いていない、ということもなく安心して利用する事が出来ることでしょう。
まだまだ店舗数は少ないようですが、大企業のもと運営されているため、今後精力的に拡大して行くであろうことが予想されます。

セキュリティインシデントに注意

ここまでリモートワークにおける選択肢をご紹介してきましたが、最後に一つ、注意しなければならない点をご紹介しましょう。どのケースにおいても同じなのですが、セキュリティインシデントだけは絶対に起こさないようにしなければなりません。
そのために特に気をつけるべきなのは、マンション共用部やシェアオフィスで働くケースです。
接続するWi-fiのセキュリティが弱いと、データを盗み見される可能性があるため、絶対に確認しなければなりません。また、画面を物理的に覗き込まれることへの対策として、プライバシーフィルターの導入も考えると良いでしょう。
そう言った観点で言えば、出来ればネットカフェでのリモートワークは避けた方が無難です。ビジネスに耐え得るセキュリティ対策をしているところは稀ですし、不特定多数が常に周囲にいる環境です。セキュリティインシデントを起こしてください、と言わんばかりの環境ですので、よほどの緊急時以外は避けるのが無難です。
安全で効率的に働ける環境のためにも、様々な選択肢を検討してみてくださいね。

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