過剰な残業、パワハラ上司、数々のストレスが原因で、退職を決意する人は多いですよね。
そんな人にありがちなのが、「使う時間がなかったので、予想以上にお金が貯まっていた」という状況。散々苦労したわけですし、たっぷりお金があるのですから、しばらく遊んで暮らしたい、というのが大半の人の本音ではないでしょうか?
しかし、生活費や税金など、日々の暮らしの中では多くの出費があるものです。遊んで暮らすには、事前の計画が必須になるでしょう。
どのような点に気をつけておけば良いか、ご紹介します。
失業保険の手続きを覚えておく
まず覚えておくべきなのは、失業保険の存在です。
失業後の一定期間、退職前の給料に応じたお金が貰える制度ですが、この保険はリストラや解雇の対象になった時だけではなく、自分から辞めた時にも適用されるということを、ご存じでしょうか。
この額は意外と馬鹿にならず、場合によっては100万円以上の額が給付されますので、しばらく就職の可能性がない方は、是非受け取っておきましょう。
退職のタイミング、退職理由などによって手続きが異なるため、詳細については省略しますが、ハローワークの窓口で尋ねれば丁寧に教えてもらうことができます。
退職理由が「会社都合」になるか調べておく
退職時に作られる離職票に、「退職理由」という項目があるのをご存じでしょうか。「自己都合」と「会社都合」の二つに分類されるのですが、会社都合の方が大きなメリットが二つもあります。
一つは、再就職の際に有利になること。自分勝手な理由での退職ではないことの証明になるわけですね。
もう一つは、前述の失業保険の給付期間・金額が変わること。自己都合の場合は退職後3ヶ月以降でないと支給されませんが、会社都合の場合は翌月からの支給となります。また、その期間もかなり延長されるので、最終的に受け取れる金額も大きな差となります。
会社都合と認定される範囲は幅広く、以下の条件に該当する方が対象となります。
- 15%以上の給料の減額
- 業務内容の著しい変更
- パワハラ、セクハラ
- 勤務地の変更
- 一方的な休職命令
- 退職直前の6ヶ月間の残業が、次の1~3に当てはまる
1.3ヶ月連続で45時間以上の残業がある
2.2ヶ月連続の平均が80時間以上になる残業がある
3.1ヶ月に100時間超の残業がある - 退職時に離職票に「自己都合」と書かれてしまった人も、ハローワークで申請すれば「会社都合」に直してもらえるので、自分の状況を確かめてみましょう。
確定申告に備えておく
退職後、つい忘れがちになってしまうのが確定申告です。在職中は年末調整などを会社にやってもらえるので意識しませんが、退職後はそれらの手続きを自分でしなければなりません。
厄介なのは、退職のタイミングによって、これらの手続きが必要・不要が分かれる点です。特に11月~12月など年末付近で退職する方は要注意ですね。
この場で解説しきれないほどパターンが多岐に渡るので、よく分からない方は、市役所や税務署に電話をかけ、尋ねてみると良いでしょう。懇切丁寧に教えてくれますので、安心できますよ。
自分を解放する時間が大切
身を粉にして働くことは立派なことですが、プライベートの時間を犠牲にし過ぎると、心身ともに悪影響を及ぼしてしまいます。
ブラック企業で頑張り過ぎた方は、一度心をリセットして、新たな道へ進むための時間を用意してみてはいかがでしょうか。自堕落に投げ出すのではなく、計画的に休憩期間を設けること。
これから退職を考えている方は、そんな道もあることを考えてみてくださいね。