企業の過酷さを測る時、最も代表的な指針の一つとなるのが残業時間です。

特にSEはその代名詞とも言える業界で、徹夜や休日出勤は当たり前、月の残業時間は100時間を超える職場も珍しくありません。

一体どんなスケジュールの生活になるのか、実体験に基づきご紹介しましょう。

 

ブラック企業の序の口、月残業80時間の生活

月残業80時間とは、厚生労働相が定める過労死ラインです。どれくらいのスケジュールになるのか、出勤日が20日とした場合で紹介します。

・1日あたりの平均残業は4時間

9時に出社し、毎日10時に帰る計算です。帰宅途中に夕食を取ろうと思っても、牛丼屋などのチェーン店以外は空いていません。

 

・帰って寝るだけの生活

夕飯を家で食べるとしても、お風呂や諸々を済ませた頃には、日を跨いでもしばしばです。翌日も同様のスケジュールだと考えれば、早めに寝るしかないでしょう。

・自分の時間を取りたければ休日出勤

毎日リフレッシュの時間が欲しい人は、睡眠時間か、土日のどちらかを削る必要があります。概算で土曜出社2回で、毎日1時間のフリータイムを得られます。

 

ここからが本番、月残業100時間の生活

残業時間3桁、大台となる月のスケジュールです。過労死ラインを20時間も越え、体調を崩す人も多くなる忙しさです。

・1日の平均残業時間は5時間

9時に出社して帰宅は11時、毎日が終電です。人によっては終電に間に合わないため、早朝出社を余儀なくされる人もいるでしょう。

これでは生活が成り立たないので、大抵は毎週休日出社を入れ、日々の残業を減らします。

 

・下手をすると泊まりになってしまう

11時をベースにした勤務は、少しトラブルがあっただけで終電を逃すことになってしまいます。ギリギリまで仕事した後、駅まで全力疾走するのもよくある光景です。

 

・通勤時間だけが自分の時間

平日に残業を詰め込むにせよ、休日出勤をするにせよ、疲労が重なり家では休むしかありません。通勤の間のわずかな時間に本を読む程度が精々です。

 

本当にきつい、月残業120時間の生活

ここまで来ると本当に洒落にならなくなってきます。納期間際では稀にある事態ですが、相当の地獄を見ることになります。

・平日だけでは無理、休日出勤が必須

1日あたりの平均に直すと、6時間もの残業となります。もう平日だけでは絶対に賄えないので、休日出勤が基本となります。

月4回の休日出勤で、日々の平均残業時間は4時間強。場合によっては泊まり込みにもなるでしょう。

 

・通勤時間は寝る時間

この残業時間になると、通勤時間に本を読む余裕もありません。疲労のピークは電車内で立ったまま寝るスキルを身につかせてくれるので、それで少しでも体力を回復することになります。

 

世の中、もっとキツイ職場も存在する

以上の筆者の実体験で、過酷さを感じてもらうことはできたでしょうか。

筆者はこの月残業120時間が1年半以上に渡って続き、さすがに耐え切れなくなり転職を選びました。最高は150時間で、あの時は月の半分くらい泊まり込みの生活になっていたと思います。

しかし、これらのスケジュールは1例に過ぎません。世の中には月残業200時間をも超える、超々時間の残業の職場も存在します。

過酷な職場で身も心も潰されないよう、転職をする時は良く調べてから応募しましょう。

 

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