転職活動中のSEが、前職を辞めた理由にはどんなものを挙げるでしょうか。もちろん、キャリアアップや遠方への引越しを理由にする方もいらっしゃいますが、安月給や過剰な残業、パワハラといったネガティブな要因が多いのは事実ですよね。
出来るだけライフワークバランスの優れた会社を探すためには、面接で様々な質問をするべきですが、「残業時間」や「有給時間」ばかり聞いていても効果は薄いことでしょう。
筆者の経験をもとに、効果的な質問をいくつかご紹介します。
昨年度の部目標
企業の“社風”を知るために効果的なのが、昨年度の部目標です。売上や業績を掲げているところもありますが、「資格の取得」や「勉強会で成果を上げること」など、個人の活動を目標にしているところも多くあります。
実際、筆者の企業が、まさにその部目標を取り入れています。
スキルアップに積極的な方針は素晴らしいのですが、それを強制されてしまうと、プライベートの時間を圧迫するだけの煩わしいものでしかなくなってしまいます。
資格取得が趣味である人ならアピールポイントにできますし、そうでない人は公私をしっかりと分けるためにも、是非この質問をしておくと良いでしょう。
昇給制度
賃金を気にする方は、入った時の月給や賞与、退職金だけではなく、昇給制度についても質問しておきましょう。いかに最初の給与が高かったとしても、先々のステップアップが望めないのであれば意味がありません。
また、可能であれば賃金の内訳も聞いておくと良いでしょう。賞与や退職金は基本給に対する割合で計算されるため、他の項目の金額が高い企業は要注意です。
筆者が一つ前に勤めていた企業がその典型的なパターンで、月給の四割ほどが「職務給」という名目で支払われていました。賞与も退職金も微々たるものになってしまい、それを理由に転職する人が後を絶ちませんでした。
休日の社内イベント
業務以外にどんなイベントを行っているか、という点も重要な注目ポイントです。新年会や忘年会程度ならともかく、花見や運動会、ボウリング大会、ゴルフ大会など矢継ぎ早にイベントを敢行してくる企業も要注意です。
アットホームな社風と言うこともできますが、そういった雰囲気が苦手な人にとっては、たまったものではありません。かと言ってすべての行事を断り続けると印象を悪くしてしまうので、気疲れしてしまうこと間違いないでしょう。
入社後を見据えて質問しよう
採用面接の場において、「残業」や「有給」のような質問は一般的な質問すぎて、人事担当者の本音を聞き出しにくいところがあります。しかし、今回挙げたような質問であれば、かなり深いところまで実情を探ることができることでしょう。
「入社後、どのような点に不満を感じそうか」という点に注意すること、それが採用面接の場で効果的な質問をするためのポイントです。