SEの仕事から異業種へ転職したいと考えた時、これまでとは全く違う仕事に挑戦したいと思う方もいらっしゃるでしょう。
代表的な職種としては営業や事務、販売などが挙げられますが、特に販売はオフィスワークと違います。
そういった意味でも、販売は3つの職種の中でも一番SEとは異なる職種だと言えるかもしれません。
現在SEをしていて販売職に興味を持っているという方のために、販売の仕事についてご説明します。
販売職は未経験からでも始めやすい!
転職の場合は即戦力の人材が求められる場合も多く、経験がなければ書類選考で落とされてしまうことも少なくありません。
中途採用で経験者を必要としているのは資格が必要とされるような職種で、知識がないと即戦力になれない場合が多いと言えます。
販売職も知識が全く必要ない訳ではないですが、商品知識などは入社してから身につけることができます。
実際に販売職で求められていることは経験よりも、意欲や人と接することが好きかというようなことです。
確かに販売職経験者の方が接客のコツを知っていて売上という形で数字に繋げることができるかもしれません。
しかし、販売は経験がなくても比較的短期間で覚えられる仕事ですし、誰にでもできます。
そういった点から販売職は未経験からでも始めやすく、他業種からの転職にもおすすめな職種です。
販売ってどんな仕事?
販売とは業種によって売っていく商品も変わりますが、簡単に言えば接客をしながらお店の商品を売る仕事で、サービス業に分類される仕事です。
仕事の幅はレジや品出し、接客、発注などに広く携わります。
お店としては赤字にならないようにノルマが設けられているので、ただレジで待っていれば良いという訳ではありません。
求められている人材は売上が上がるように商品を積極的に勧めてお店に貢献できる人や、商品知識をしっかりと持っていてお客様の質問に的確に応えられる頭の回転の速い人です。
更に、お客様の雑談やクレームにもきちんと対応できるコミュニケーション能力の高さも大事です。
自分が勧めた商品をお客様が購入してくれた時が、販売職の人にとっては最も嬉しくやりがいを感じる時でもあります。
SEと販売ではライフスタイルも変わる
SEから販売職に転職したい場合、注意したいのはライフスタイルがガラッと変わってしまうことです。
基本的に土日休みのSEに対し、販売の多くはシフト制となっています。
また、出勤時間や定時も販売の方が遅いといった特徴もあります。
もちろん、転職によってこれまでのライフスタイルを崩すことにはデメリットもあります。
例えば、今までと違った生活を送ることによって体調管理がしにくくなったり、これまで予定を合わせやすかった友達とも予定を合わせにくくなってしまうことが挙げられます。
販売職は土日が繁忙期となるので平日休みの職場がほとんどです。
したがって、同じ週休2日制でも連休が取りにくいため、土日の2日間で体をゆっくり休めるというようなこともできなくなってしまいます。
逆にシフト制になることで得られるメリットには、平日休みで空いている時に遊びに行けたり、平日限定で安くなるサービスが受けられることなどがあります。
もちろん、販売職でも土日休みのの会社もありますが、基本的にはライフスタイルが大きく変わるということを頭に入れておいた方が良いでしょう。
販売職で求められる能力って何?
SEと販売では仕事内容が異なるため、求められる能力も違うように思えますよね。
販売職に転職するなら押さえておきたい4つの能力をご紹介します。
①コミュニケーション能力
コミュニケーション能力はどの職種でも共通であると言えるくらい、大切なスキルの一つです。
プロジェクトチームを組んで仕事をするSEと従業員全員でお店の売上を上げていく販売の仕事には共通点もあり、目標を達成するには周りと協力する必要があります。
コミュニケーション能力がなければ協調性を持って仕事に取り組めないだけでなく、接客が苦痛に感じてしまうかもしれません。
販売の業務の中で接客は避けられないものですし、お客様には色々な人がいるのでどんなタイプの人とも話すことができることが求められます。
お客様と仲良くなることができれば売上にも直接繋がる可能性が高く、逆にこの人から買いたくないなと思われれば売上を減少させることにもなりかねません。
SEの経験ではあまり説得力がないように感じる場合、学生時代に飲食店などでアルバイトをしていた人はそれをアピールしてみるのも良いでしょう。
実際に接客経験があることは販売の即戦力として説得力がある経験なので、是非エピソードを交えて志望動機や自己PRで使ってみてください。
②体力
販売の仕事には立ちっぱなしの業務も多く、体力がなければ続けることは厳しい仕事です。
SEは仕事が忙しくて残業が多い職種で、販売職と同じように体力が必要だと言われています。
ずっと立ちっぱなしの販売職と基本的に座りっぱなしのSEでは間逆のような気がしてしまいますが、実はどちらも体力が必要だという共通点もあります。
どちらの仕事も楽な仕事ではないため、体力がなければ体調を崩し、仕事を続けることが難しくなってしまうでしょう。
販売は重いものを運ぶなど力仕事をする業務も多く、体力があることでスムーズに進む仕事もあります。
SEも体力が必要な仕事だったということを伝えることで、体力が必要な販売の仕事でも安心して任せられると思ってもらえるはずです。
③情報収集力や応用力
販売はただお店にあるものを売ったりお客様がレジに来るのを待つだけではなく、自分から積極的に商品を勧めて売上に繋げていかなければいけません。
その販売で求められるのはマニュアル通りに仕事をこなす能力ではなく、自ら情報を収集してそれを仕事に活かす能力や、1人1人のお客様に合わせた対応をしていく応用力です。
どんな商品にも流行はあり、販売では顧客満足度を高めるためにもその流行に合うものを提案していく必要があります。
そのためにはテレビや雑誌、インターネットから得られる情報もしっかりとキャッチして、知識がある状態でお客様と会話をしていきましょう。
お客様が求めていることはその人やその状況によっても異なるので、臨機応変に対応できるかが販売職に向いているかのポイントとなります。
④語学力
最近は海外からの観光客なども多く、特に観光地や首都圏などではそのようなお客様を相手に接客をする機会も増えてきました。
そのような時のために、語学力を身に着けておくと会社やお店でも重宝されます。
少し前までは英語を話せることが重要視されていましたが最近は英語はもちろん、+αで他の言語も習得しておくことが求められています。
日本へ買い物目的に訪れるのは中国などのアジア系の国籍の人が多いので、接客に最低限必要な中国語や韓国語を身に着けておくときっと役に立つはずです。
まとめ
正反対の職種のように思えるSEと販売ですが実は仕事上求められるスキルなどでは共通点も多いので、SEからでも販売職への転職を目指すことも十分可能です。
販売も日々新しい商品知識を身につけなければいけない職業ですが、SEも常に新しい知識やスキルを身に着けて仕事に活かす必要があります。
そういった意味でもどちらの職種でも、一度仕事を覚えてしまえば日々変化のない仕事を毎日こなしていくだけという仕事とは違いますよね。
普段のライフスタイルが変化することや仕事上の環境の変化に対応でき、やる気さえあれば業種や職種を変えて販売への転職を目指してみてはいかがでしょうか。