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SIerとWeb開発は似ている部分が多いものの、違いもあります。
そして、その結果求められるスキルも異なります。そこで今回は、SIerとWeb開発で求められるスキルにどのような違いがあるのかを紹介します。
SIerとWeb開発の違い
まずSIerとWeb開発の違いですが、SIerは比較的既存の技術を用いて安定的な開発を行うのに対し、Web開発は最新技術を使って開発を行う傾向にあります。開発するシステムもSIerでは企業の業務用システムを開発することが多いのに対し、Web開発ではWeb上のサービスを開発します。
SIerは大きいシステムを大人数で開発するので、工程が上から下に流れるウォーターフロー開発が一般的です。Web開発ではアジャイルとまではいきませんが、綺麗にウォーターフロー開発にはなりません。
つまり、要件定義の後に仕様が大幅に変更されたり、プログラミングしながら設計書を直すようなことも多いです。開発スタイルや内容が異なるので、SIerとWeb開発では求められるスキルも異なります。
SIerとWeb開発で求められるスキルの違い
SIerとWeb開発では上記のような違いがあり、結果的に求められるスキルが求められます。まとめると以下のようになります。
SIerに求められるスキル
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- ドキュメント作成スキル
- 問題解決スキル
- ルールに従って正確に作業するスキル
Web開発に求められるスキル
- 高いプログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- 問題解決スキル
- 臨機応変に開発するスキル
求められるスキルは似ているものの、SIerでは決められたルール通りに正確に作業するスキルが求められ、Web開発ではより高いプログラミングスキルと臨機応変に動くスキルが求められる傾向があります。
SIerは基本的に既存の方法で開発を進めることが多いのですが、Web開発では最新技術をどんどん取り入れて開発していきます。その結果、上記のように求められるスキルに差が出てくるのです。
SIerからWeb開発に転職する際に身に付けておくべきスキル
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SIerからWeb開発に転職した人が口をそろえて言うのが、技術の移り変わりが早い、仕様変更が多くてどう動けば良いかわからないことが多い、といったことです。技術的にも仕事的にも自分で考えて動かなければならないので、SIerとは仕事の進め方が異なります。
SIerも自分で考えて動かなければなりませんが、どちらかというとルールを厳守して行動することの方が重要です。コーディングも仕事の流れも割とルールでがちがちに固められているので、SIerで働くならそれに従うスキルを身に付けることが重要なのです。
逆にWeb業界ではルールが曖昧な部分も多く、自分で行動を決めて動かなければなりません。そのためには周囲をよく観察することと、自分の行動のアルゴリズムとも言うべきものを考える必要があります。
問題があってゴールがあって、そのプロセスを自分で筋道立てて考え、実行していくということです。たとえば開発業務と並行して過去に作ったシステムのトラブル対応、新規顧客との打ち合わせが込み入ることなどもあり、それぞれスケジューリングしていく必要があります。
しかし、ただただスケジュールを立ててこなしていくだけだとより良いサービスを作ることはできないので、問題点や解決点を自分で設定し、クライアントやユーザーの期待値を超えていく必要があるのです。
SIerは余計なことをするとかえって逆効果になる場合も多いですが、Web業界では自ら考え、クライアントやユーザーの要望を超えていく工夫が望ましいというよりは不可欠とも言えます。
今はインターネットやSNSの時代ですが、Web業界は時代の最先端を作っていく立場にあります。もちろん手掛けるサービスの内容にもよりますが、市場に新たなものを作っていく業界なので、既存のものを分析して新しいことを考えなければなりません。
SIerとWeb業界で仕事内容自体は似ているのですが、既存のものを参考にしつつ似たようなシステムを作るのと、既存のものを参考にしてまったく新しいシステムを作るのは思考回路が異なります。
SIerからWeb業界に転職する人は技術力を磨く努力が必須ですが、それだけではなく自分で市場分析して考えるスキルが必要です。マーケティングスキルを高めるためには日々Web上のサービスの分析や、分析した結果からどのようなサービスを作れば人気が出るかを考えることが重要です。
IT技術を磨きつつ、市場の潜在ニーズと顕在ニーズの両方を分析して考える習慣を身に付ければ、Web業界でもやっていける可能性が高いでしょう。スキルアップの第一歩は意識改善です。
現状のスキルも重要と言えば重要なのですが、それ以上に意識次第でIT的にもマーケティング的にも今後のスキルアップが見込めます。裏を返せば現状のスキルが多少高くても努力の方向性を間違えたりそもそも努力しなければ置いて行かれます。
IT業界のなかでも特にWeb業界は技術の観点でもサービスの観点でも変動が激しいので、現状のスキルに関わらず常に市場分析してスキルアップしていけると良いですね。