日本の社会問題とも言える悪しき習慣、「残業」。
特にそれが常態化してしまっているSEにとっては、聞くだけでも嫌な言葉ですよね。ただでさえ嫌な残業を無くすためには効率よく仕事をこなすことが大切ですが、実はそれだけでは無くせない、特殊なタイプの残業もあるのをご存知でしょうか。
とっても嫌な残業の知られざるタイプを、ご紹介します。
管理者にとって迷惑な「抱え込み残業」
このタイプの残業は、真面目で責任感があり、頑固なタイプの人に発生します。与えられた仕事を自分だけで解決しようとし、結果キャパシティオーバーとなってしまう状況ですね。
「自分の仕事なんだから当然自分がやらなければ!」と思いがちですが、それは全くの誤解です。残業している分、賃金は多く払わなければなりませんし、スケジューリングがうまくいっていない原因を突き止めることができません。
本人のスキル不足なら、成果物のクオリティに不安が残ります。スケジュール自体に無理があったなら、管理者が現状を把握していない可能性もあります。
結果として周りに悪影響を与えるだけになってしまうので、無理せず周りに相談するようにしましょう。
経営者にとって迷惑な「ずるずる残業」
このタイプは抱え込み残業とは逆に、不真面目な方に発生しがちな残業です。
朝はやる気がないのに、定時になると急に張り切って仕事をし始める人がこれにあたります。
このタイプは最初から時間配分を放棄しており、生活リズムならぬ勤務リズムが狂ってしまっているわけですね。
本人が残業を苦にしていないことが多く、なかなか改善に繋がりませんが、実態としては給料泥棒みたいなものです。
会社のためにも、真面目に働くようにしなければなりません。
非常に注意しにくい「生活残業」
真面目で能力もありながら残業をしている人の中には、生活のために残業をしている人もいます。仕事の有無ではなく、残業代をもらい、給料を稼ぐこと自体を目的としているタイプです。
仕事は捗り、本人も高い給料に満足しているので、ただの「仕事に熱心な社員」のように思えますが、経営者にとっては怒るに怒れないので、困りものです。
また、次で紹介する「付き合い残業」の発生源にもなるので、気を付ける必要があります。
周囲にとって迷惑な「付き合い残業」
文字通り「付き合い」で残業せざるを得ないケースです。上司や先輩が仕事をしている中、先に帰ることができず、やむなく残業せざるを得なくなるという、ある意味では最も嫌なパターンでは無いでしょうか。
上司の残業が生活残業の場合はなお最悪で、急ぐ必要もない仕事のために会社に残らされるとなると、非常にストレスになってしまうことでしょう。
リーダーの資質が全てを握る
どのパターンでも言えることは、残業が発生する理由は、すべからくリーダーの監督不行き届きである、という点です。
抱え込み残業はスケジュール調整がうまくいっていない結果ですし、ずるずる残業や生活残業は部下の作業の実態を理解できていない証拠です。付き合い残業に至っては、メンバーに対する気遣いの欠如でしかありません。
リーダーとメンバーが一丸となり、少しでも無駄な残業を減らすよう、改善していきましょう。