SEの恐れる最大の命令の一つ、休日出勤。全員に等しくそれが訪れるならともかく、なぜか自分ばかりがその担当になるなんて方、いらっしゃいませんか?
実は筆者がまさにそれでした。
その実体験から、どんな方がそうなってしまうのか、対策はないのか、分析・解説していこうと思います。
実体験その1.来週デモがあって……
ある金曜日の夜のこと、営業部長に言われました。
営業部長:「来週お客さんとこ行くんだ。デモ環境を作ってくれないか?」
筆者:「え、来週ですか……分かりました。来週のいつですか?」
営業部長:「水曜日の昼」
……はぁああああ?
水曜日の昼ってアンタ、実質は月火の二日しかないですよ! しかもデモ環境の仕様書まだ書き上がっていないの!? 休日出勤しろってこと!?
残念ながら、プロジェクト全体の仕様を把握していたのは私だけです。
泣く泣く日曜日、早朝から出社してみると……筆者の机の上には、百枚近い仕様書という名の紙束が。しかも付箋のメモを読むと、営業部長は熱海に行って出社しないそうで。
床に仕様書を叩き付け、靴跡つけることになりました。
実体験その2.来週の月曜には直さなきゃ駄目…
これもある金曜日の夜のこと、後輩のSさんが定時で上がっていきました。
Sさん:「お疲れ様です」
リーダー&筆者:「お疲れ様ー」
後輩の背を見送り、僅か数十秒後、リーダーから聞かされたのは恐ろしい一言です。
リーダー:「このプログラムSが作ったやつなんだけど、来週の月曜には直さなきゃ駄目なんだ。明日出て直してくれ」
……はぁああああ?
いや、アンタ今Sさん見送ったでしょうが! 何で私がやらにゃならんの!? 今から追いかけて引き留めてきなさいよ!
リーダー:「いいじゃん、あいつ能力低くて信用できないからさ。お前がやってくれよ」
それを何とかなるよう教育するのがリーダーの仕事じゃないでしょうか。テストを徹底させるなり何なり、やりようはいくらでもあると思います。
散々揉めましたが、時既に遅く、結局私が直しました。
こんな事態に陥るのはどんな人?
ズバリ言いますと、プロジェクト内の上から3~4番目くらい、開発チームのトップ付近が一番危ないポジションです。
能力の低い後輩たちは上司の手によって戦力外扱いにされ、溢れる仕事は全て自分に回される。
お客さんの要求を全て飲んでしまう社畜タイプのリーダーだと、際限なく仕事を抱え込んでくるので、更に最悪ですね。
対処・対策の3STEP
休日出勤の命令を出す人の方針が固まってしまっているので、なかなか解決は難しいというのが本音です。
それでも改善を目指すなら「訴え出る」しかありません。
STEP1. 直属の上司に訴える
「他の人にも休日出勤を割り振ってくれ」とハッキリ訴え出ましょう。自分の正当性を明朗に伝え、考え方を変えてもらう方法です。
STEP2.更に上司に訴える
直属の上司が暴君の場合、更に上の上司に訴える方法があります。部長クラスともなれば下の方まで目が届いていないので、行動を起こせば効果があるかもしれません。
STEP3.人事に訴える
部内のトップに訴えても無駄ならば、人事に転属願を出してみてはいかがでしょうか。多かれ少なかれ、部ごとの方針に違いがあります。改善できる可能性もあるでしょう。
最終手段はこれしかない
この三つのステップを経てもまだ改善できないならば、会社自体に問題があると言っていいでしょう。こうなれば、解決方法は一つです。
そう、「転職」です。
自分に合わない会社に見切りをつけて、次のステップに進んでみてはいかがでしょうか。