SEは、まさに「技術職」と呼ばれるに相応しいほど専門戦の高い職業ですが、求人票には意外と「未経験者歓迎」と書かれているものが少なくありません。研修制度が充実しているなど、新人教育に力を入れている企業が増えてきているからこその結果ですね。
ですが、研修を受けただけで即戦力になるのは、難しいと言わざるを得ません。机上で得た知識だけでは通用しないことが多く、実際の仕事の場で活躍するには、それなりの修練が必要です。
本当に即戦力になるためには何を覚えるべきか、筆者の独自の視点で考える「最低限必要なスキル」について、解説します。
プログラム言語の基礎
まず覚えなければならないのは、もちろん基本中の基本、プログラム言語です。研修でも勉強はすると思いますが、業務で役立つほどのスキルは、実際に自分でコーディングしなければ身に着きません。
自宅で開発環境を用意して、電卓プログラムくらいは作れるようにしておくとベストです。
勉強の際にオススメする言語は、JavaとVBAです。どちらも非常にシンプルな構成の言語であり、環境構築も簡単なので、初心者でも取っつきやすいと思われます。
特にJavaは求人の中でも引く手数多の人気言語であるため、努力が無駄になることはないでしょう。
SQLの知識
SQLは、ある意味プログラム言語以上に重要と言えるでしょう。業務システムの開発を行うにあたり、データベースを使わないプロジェクトは、まずありません。最低限、「SELECT」「UPDATE]」「INSERT」「DELETE]の基本的な使い方は覚えておかなければ、仕事に関わることも出来ないでしょう。
SQLの勉強で厄介なのは、環境構築の大変さです。自宅でツールを用意することは出来ても、初心者が適切なテストデータを作るのは困難です。
本当に基礎の基礎くらいしか練習出来ないので、なるべくSQL研修で、テーブル結合くらいまでマスターしておきたいところです。
Excelの使い方
日本の企業では、あらゆる資料をExcelで作成しているところがほとんどです。見積書や要件定義、設計書やテストのエビデンス、納品資料など、Excelの登場シーンは非常に多く、基本的な使い方を理解していないと苦労することになるでしょう。
Excelにおける最低限必要な機能は、以下になります。
・SUM、AVG、Ifの3つの「Excel式」
・連続データを自動入力する「オートフィル機能」
・フィルタや条件付き書式など「表示設定」
他にも余裕があれば、データ分析に役立つ以下の機能を覚えておくと良いでしょう。
・特定条件のデータを抽出する「Vlookup関数」
・時間や金額などを効率的、多角的に分析出来る「ピボットテーブル」
一人前になるためには
新人研修で教わることが出来るのは、半人前にも満たない僅かな技術だけです。現場に出てみなければ身につけられないスキルもあるので、机上で勉強するだけでは到底足りません。一人前になるためには、それなりの努力が必要なのです。
まずは自分に必要なスキルが何かを見極め、「これだけは出来る!」と言えるような何かを持つことを目指していきましょう。