インフラエンジニアに魅力を感じているものの、仕事の将来性について不安を持っている方も多いかもしれません。というのも、「クラウド化によって仕事がなくなる」「AIに仕事を奪われる」「インフラの扱いが簡単になればスキルの高いインフラエンジニアは不要になる」「技術者自体が淘汰されていく」などなどの意見があるからです。

これらの意見が完全に正しいわけではありませんが、かといって的外れなわけではありません。むしろ現実を見た率直な意見と言えるでしょう。ではインフラエンジニアの需要はなくなってしまうのでしょうか。

今回はインフラエンジニアの将来性についていろいろな角度から解説します。

インフラエンジニアはなくならない


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まずインフラエンジニアの仕事そのものがなくなることはありません。たしかにクラウド化やAI化によって必要な人員は減っていますが、技術の進歩に合わせて最新スキルを持ったエンジニアが必ず必要になります。

極端に言えばAIが人間を支配するような時代になったとしても、インフラエンジニアは必要です。システムの構築やメンテナンスをするのは基本的に人間なので、すべてをシステム化するということは不可能でしょう。

また技術が進歩しているということは、エンジニアにとってチャンスです。新しい技術の習得が面白いというだけでなく、最新技術を身に付けることで他のエンジニアと差別化を図ることができます。

インフラはアプリケーションに比べて技術の進歩が緩やかではあるものの、今ちょうど転換期にあります。最新技術に興味関心の高い方であれば、高収入を得るチャンスとも言えるでしょう。

既存の技術に捉われることが問題

ではすべてのインフラエンジニアが生き残れるかというと、そうではありません。インフラエンジニアの需要自体は今後も継続し、なおかつ最新技術を身に付けているインフラエンジニアにとってはチャンスです。

一方で、既存の技術のみで対応し、最新技術を身に付ける気のないインフラエンジニアにとっては市場は今後厳しいものとなるでしょう。極端な例ではありますが、クラウド技術にまったく関心のないインフラエンジニアの今後が明るくないことは容易に想像できるかと思います。

結局のところインフラエンジニア自体の需要がなくなるのではなく、技術の進歩に付いて行かないインフラエンジニアの需要がなくなるということです。インフラエンジニアはアプリケーションエンジニアに比べると技術的な関心が低い人もいるかと思いますが、それだと今までのように働くのは難しいかもしれません。

インフラ技術も急速に進歩しているため、これをチャンスにするか取り残されてしまうかはそのインフラエンジニア次第です。

インフラエンジニアの働き方は自由化している


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技術の進歩が急速である今、それをチャンスにするか市場に取り残されるかはインフラエンジニア次第と説明しました。技術の進歩はチャンスであると同時に、インフラエンジニアの働き方を多様化させています。

特に関連性が高いのはクラウド技術ですが、これによりリモートでインフラを管理できるようになりました。もちろん完全に物理層を無視できるわけではありませんが、機器が小型化し、設置やメンテナンスが簡単になっています。

つまり、一昔前のサラリーマンインフラエンジニアのようにサーバールームにこもって作業する必要がなくなっているのです。もちろん今でもそういった働き方をしているインフラエンジニアも多いのですが、今後は減っていくでしょう。

逆に増えているのは、リモートワークで働くインフラエンジニアです。会社員でもフリーランスでもリモートワークで働くインフラエンジニアは増えていますが、リモートワークにすることによって、たとえば週一だけ会社に行って後は在宅で勤務する、不具合があった場合や点検時のみ会社に行く、といった働き方も可能になっています。

技術をアプリ領域に広げることも可能

インフラエンジニアだからインフラのみを扱う、という時代ではなくなっています。上記の通りインフラはクラウド化して扱いやすくなっているのですが、その結果インフラを扱えるアプリケーションエンジニアが増えています。

アプリケーションエンジニアがインフラを扱えるようになっているということは、インフラしか扱えないインフラエンジニアよりも必然的に市場価値は高くなります。ただしこれも悲観的に捉える必要はなく、逆にインフラエンジニアもアプリケーションの技術を身に付ければ良いのです。

インフラの扱いが簡単になっている一方で、アプリケーションの扱いも簡単になっています。今後全国の小学校でプログラミング教育が導入されますが、このように社会のIT化が進めばより一層アプリケーションの扱いは簡単になっていくでしょう。

意欲さえあればインフラもアプリケーションもネットや書籍でどんどん知識を身に付けていくことができるので、フルスタックエンジニア的に活躍しやすくなっています。アプリケーションもインフラもできれば、働き方も収入も自分の理想に近づけていくことができるでしょう。

インフラエンジニアに限った話ではありませんが、今の時代は意欲的に努力すれば自分のスキルを高めて市場価値を上げることができるが、逆に行動しないと市場に取り残されるようになっています。

情報も収入もスキルも格差社会で、インフラエンジニアも例外ではありません。エンジニアは格差が広がりやすい職業で、今後より一層その傾向は強まるでしょう。インフラエンジニアが自分の将来を明るくするか暗くするかは自身の努力次第です。

とはいえ難しく考える必要はなく、技術が好きであれば視野を広げつつスキルアップしていけば良いだけです。市場の動向を見つつ好きな技術分野に集中していけば、自ずと年収や働き方の条件は自分にとって理想的なものになっていくでしょう。

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