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PMOはIT業界でここ数年間で一般的に認知されてきた職種で、ポジションとしてはPMとエンジニアの間になります。PMとエンジニアの間に入って各種マネージメント業務を行うので、業務内容としてはPMと非常に近いです。
近いというよりは、PMの業務を一部代行すると考えた方が的確かもしれません。PMOにはPMOマネージメント、PMOエキスパート、PMOアドミニストレータの3種類があるのですが、いずれも求められる能力は似通っています。
PMOに求められるスキル一覧
まずは、PMOに求められるスキルを挙げていきます。
- コミュニケーションスキル
- ドキュメント作成スキル
- 一定以上のITスキル
- 問題解決スキル
- 正確に作業するスキル
- 長時間デスクに向き合うスキル
- ストレスマネージメントスキル
以上のようなスキルが求められます。
各スキルについて解説
各スキルについて、順に説明していきます。
コミュニケーションスキル
まずPMOはPMとエンジニアやプログラマーの間に入ってコミュニケーションを行うので、聞く力と話す力の両方がないとPMもエンジニアも困ります。
間に入って正確に情報伝達しないとPMOの役割をまったく果たしていないと言えるので、正確に情報伝達を行うコミュニケーションスキルが必須です。それができないと上流工程も下流工程も困ってしまいます。
ドキュメント作成スキル
次に、口頭だけでなくドキュメントを作成するスキルも求められます。重要なやり取りは口頭だけでなく文書を用いて行うのが一般的で、その理由は記録に残すこと、口頭で一気に話されても覚えられずに忘れるから、といった理由になります。
そのため、相手が読んでわかるようにドキュメントをまとめる必要があるのです。文章でわかるように記載することはもちろんのこと、ときには表やグラフを見やすく取り入れるセンスも必要になります。センスと言っても基本的なノウハウに従って取り入れるだけなので、訓練次第でほとんどの人にできるでしょう。
一定以上のITスキル
ITスキルに関してPMOが直接プログラミングを行うことは稀ですが、基本設計の大枠を作ったり要件定義やレビューに参加することはあります。そこで何もわかっていないと、周囲の信用を失うだけでなくそもそも仕事が成立しません。
コミュニケーションを取るにもドキュメントを扱うにも中身はITと大いに関連しているので、一定以上のITスキルは必要です。実際どのくらいのスキルが必要かについてですが、これは諸説あります。
実際ソースコードがほとんど読めないPMやPMOも存在して、その場合コミュニケーションスキルなどでカバーしています。しかし、正直なところその方法はあまりおすすめできません。
知らないこともマネージするコミュニケーションスキルが求められ、それでもなお理解していないがための連携ミスが発生します。コミュニケーションやドキュメント作成スキルと合わせてバランスよくITスキルも磨き、最低限エンジニアの作った成果物の内容や発言内容を理解できていた方が良いでしょう。
問題解決スキル
PMOには日々いろいろなトラブルが降りかかるため、問題解決スキルが必須です。問題解決スキルは抽象的かつ範囲が広いのですが、端的に言えば問題に対して解決までの道筋を考え続け、実行していくスキルです。
たとえば、予算が足りない、人員が足りない、納期に間に合わない、でもエンジニアたちは疲弊している、といった問題は日常茶飯事です。他には、情報流出があって各関係機関に謝罪しなければならないような事態もありえます。
この際に過去の事例やマニュアルがまったくないわけではないのですが、そのまま当てはめて機械的に処理できるわけではありません。過去の事例やマニュアルを参考にしつつ、具体的な策は自分自身で考えて実行する必要があります。
その際にどこに相談、連携するのか、といったことまでPMOには考える責任があるので、思考力と経験の両方が求められるでしょう。
正確に作業するスキル
次に正確に作業することも重要です。ドキュメントの誤字脱字を一切なくせというわけではありませんが、少なくとも情報の伝え忘れや曖昧な表現によって誤解を招くようなことがあってはなりません。
忙しいあまりメールをご送信したりタスクの割り振りメンバーを間違える、なんてことも実際起こりえるのですが、最小限に抑える必要があるのです。上記の通りPMOがミスをするとPMとエンジニアの両方が引っ張られて間違えることになり、現場が混乱します。
長時間デスクに向き合うスキル
PMOには仲介役としての役割も求められるので、作業の正確性への責任は重大です。そして、エンジニア同様長時間机に向かって考えたり作業する脳の体力が必須です。そもそも机に向かうことが苦痛になったり長時間作業して疲れて嫌になることもありますが、ある程度忍耐強く取り組まないと仕事が終わりません。
慣れの問題もありますが、集中して考え続ける脳の体力が重要ですね。そういう意味では、受験で長時間の勉強をした経験がある人などは一定の適性があると言えます。他には、もちろんエンジニアとして長時間作業した経験のある人は適正があります。
ストレスマネージメントスキル
最後に、ストレスマネージメントが重要です。人や仕事の管理だけでなく、自分自身の心のケガうまくいかないとパンクしてしまうことになるでしょう。体調が優れなかったりモチベーションが下がっているにも関わらず、未解決の業務が山積み、なんてことは多々あります。
忙殺されてストレスが溜まったり、あとは人間関係でストレスを抱えることもあると思います。そこで潰れてしまうと他のスキルがいくら高くても活かせないので、ストレスをマネージメントする必要があります。
まとめ
PMOに求められるスキルを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
PMOを目指す方は、今回紹介した内容を参考にして頂ければと思います。