縁の下の力持ち、物理環境を支える、プログラミングよりコマンド入力、と地味なイメージを持たれがちなインフラエンジニアですが、技術の変革により状況は変わりつつあります。
ひと昔前のインフラエンジニアは、開発側のエンジニアの業務が滞らないよう24時間体制で保守運用に奔走することも普通でした。物理層のメンテナンスが必須だったので、深夜や早朝にタクシーで現場に行ってトラブル対応、といった大変さもあります。
しかし、今の時代そんなインフラエンジニアの労働環境も変わっています。
クラウド化対応は必須
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インフラエンジニアにとって近年もっとも大きな技術革新と言えばやはりクラウド化でしょう。クラウド化が進んだことによって、インフラ環境をパソコン一台でチェック、保守運用できます。
保守運用をパソコン一台はさすがに言いすぎかもしれませんが、少なくとも深夜に現場に行って物理環境をどうにかする必要はなくなります。なかには在宅で遠隔地からインフラにアプローチしているインフラエンジニアもいるでしょう。
ただし、こういった自由な働き方をするためにはクラウド化に対応したスキルが必須です。せっかく環境がクラウド化しても、エンジニアのスキルが追い付かないと無意味どころか逆効果になってしまいます。
AWSを中心にクラウドサービスに鋭く目を光らせ、最新技術のキャッチアップをしていくと仕事の幅が広がります。保守運用が楽になるだけでなく、開発環境をクラウド化させている現場は多いので、そこでの構築で仕事が入ります。
物理層~プログラミングまで幅広く
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上述の通り開発環境のクラウド化が急速に進んでおり、インフラエンジニアにとって仕事が楽になっています。しかし、裏を返せばある意味仕事が減る可能性もあります。今後AIが開発現場に導入されれば、より自動化されていくことも考えられます。
こういった状況下でインフラエンジニアが生き残るためには、幅広いスキルを身に付けることです。クラウド化対応はもちろん必須なのですが、従来までの物理層の知識、プログラミング力も身に付けてインフラ+αを狙う、といった取り組みが有効です。
インフラエンジニアがアプリ開発をしてはいけないというルールはないので、特に今後フリーランスを考えられている方は、アプリ開発にもチャレンジしてみることをおすすめします。
技術の変化はチャンス
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クラウド化、AI化とインフラエンジニアを取り巻く環境は急速に変化しており、仕事がなくなることを危惧しているインフラエンジニアの方も多いでしょう。そして、従来までのスキルだと実際に仕事が減っていく可能性はあります。
業務が効率化されれば必要なエンジニアの数自体も減るので、危機感を感じるのも当然です。しかし、このピンチはチャンスに変えることもできるのです。新しい技術を導入するタイミングでは必ず移行作業の仕事や、新しい技術に対応して保守運用を行う作業が発生します。
従来までの技術だけでは対応できない、エンジニアの需要が減る、といった状況であっても、自分自身のスキルアップを図って市場価値を高めることでむしろ仕事を集中させやすい状況になります。
変化が多ければ多いほど一気に自分の市場価値を高めるチャンスになるので、最新技術に目を向けてキャッチアップしていくことをおすすめします。
まとめ
インフラエンジニアはアプリケーションエンジニアに比べると技術の変革が緩やかで、油断すると同じような作業の繰り返しになりがちです。しかし、現状インフラエンジニアを取り巻く環境が大幅に変化しており、これがピンチになるかチャンスになるかはエンジニア次第です。
しかし、せっかく技術分野のプロフェッショナルとしてやっているので、最新技術に目を向けて、楽しみつつ自分の市場価値を高めていくのが良いのではないでしょうか。