SEになるためにはITスキルが重要!と思っている方が多いかもしれませんが、実はそれ以外にもさまざまなスキルが必要です。そこで今回は、これからSEを目指す方に向けて、SEに必要なスキルを5つご紹介します。
1. ITスキル
SEはシステム開発に携わる職業ですので、もちろんITスキルが必要です。ハードウェアやソフトウェア、データベース、ネットワークなどに関する基礎知識を身に付ける必要があります。「基本情報技術者」などの資格を取得しておくと、SE未経験者でも基本的なITスキルがあることをアピールできるでしょう。
SEはプログラマとは違い、実際にプログラミングを行うことは少ないですが、設計を行う上である程度のプログラミング知識が必要になります。そのため、一般的にはプログラマからSEにステップアップするパターンが多いでしょう。IT業界が全くの未経験の場合は、まずはプログラマから始めてみるのも良いかもしれません。
2. コミュニケーション能力
システム開発はチームで行う仕事であり、クライアントやプログラマなど、多くの人々とコミュニケーションを取らなければなりません。
大規模システムの場合は、同じプロジェクトに複数の会社の社員が所属していることも多いでしょう。そのため、さまざまな立場の人々と、スムーズにコミュニケーションを取る能力が必要です。
コミュニケーション能力には、「話す力」だけでなく「聞く力」も含まれます。
クライアントが何を望んでいるのかを正確に聞き取り、理解する力がないと、クライアントが求めるシステムを作ることはできません。クライアントの要望を適切にヒアリングし、それをチーム内で分かりやすく伝える力が必要になります。
SEというとパソコンに向かってコツコツと作業するイメージが強いかもしれませんが、実際は人と話す機会が非常に多い仕事です。ITスキルを身に付けるだけでなく、周囲の人々と積極的に会話をして、コミュニケーション能力も磨いていきましょう。
3. マネジメント能力
プロジェクトの進捗管理や人員・予算の調整、品質管理などのマネジメント業務も、SEの仕事です。
特に、プロジェクトのトップである「プロジェクトマネージャー(PM)」を目指す場合は、これらのマネジメント能力が非常に重要になります。プロジェクトの状況を正確に把握し、プロジェクトが円滑に進むよう、うまく統率していかなければなりません。
プロジェクトを円滑に進めるためには、プロジェクトメンバーとのコミュニケーションが大切です。
例えば進捗が遅れている場合には、ただ部下を怒るのではなく、遅れた理由をしっかりと聞いて適切な対処を行うようにしましょう。メンバーとよくコミュニケーションを取り、周囲の人から信頼される存在になることで、プロジェクトのマネジメントもしやすくなります。
4. 業務知識
クライアントが求めるシステムを作るためには、クライアント企業の業界・業務知識が必要です。作ったシステムをクライアントがどのように使用するのか、どのような流れで業務が進んでいるのか、しっかりと理解しなくてはいけません。クライアントによって必要な業務知識は異なるため、プロジェクトが変わるたびに、新たな業界・業務知識を身に付けなければいけない場合もあります。
SEにとってはなかなかやっかいな業務知識。しかし、異業種からSEに転職する場合は、前職の業界知識が役立つ場合もあります。ITスキルに自信がなくても、業務知識があれば選考時にアピールすることができるでしょう。そのため、異業種からSEを目指す場合は、なるべく自分の知識がある業界のシステム開発に応募することをおすすめします。
5. ドキュメント作成能力
SEは、設計書や試験項目表、ユーザーマニュアルなど、さまざまなドキュメントを作成します。そのため、必要な情報を分かりやすくまとめる、ドキュメント作成能力も非常に重要です。
例えば、設計書や試験項目表を作成する場合は、ドキュメントを見るだけで作業者が正確に業務を行えるよう、必要な情報を漏らさず記載する必要があります。ドキュメントに不備があると、プログラマや試験実施者がその都度SEに質問をしなければならず、余計な手間がかかってしまいます。自分が実際にプログラミングや試験を行う様子をイメージして、ドキュメント作成を行いましょう。
一方、ユーザーマニュアルなどのクライアント向け資料を作成する場合は、また違った注意点があります。クライアントは開発者ではないので、できる限り専門用語を使わず、誰もが分かる言葉で表現しなければなりません。「誰が読むドキュメントなのか」を想像しながら、文書を作成することが大切です。
まとめ
SEに必要なスキルを5つご紹介してきましたが、いかがでしたか?ITスキルだけでなく、コミュニケーション能力やマネジメント能力、ドキュメント作成能力など、幅広いスキルが必要になります。
もちろん、初めから全てのスキルを持っているSEはいません。足りないスキルは、SEになってから徐々に磨いていけばOKです。これからSEを目指す方は、これらのスキルのうち、どれかひとつだけでもアピールできるようにしておくと良いでしょう。