現代の雇用形態として代表的なものを挙げると、正社員と派遣社員の二つがあります。どちらの働き方にもそれぞれのメリット・デメリットがありますが、企業からの待遇は、どうしても正社員の方が良くなるのは事実です。
そこで、どんな時に待遇の違いを感じるか、代表的な例を纏めました。
社則や施設利用の差を見た時
正社員との違いを最も感じるのは、目に見える形で福利厚生に差がある時でしょう。今でもたまに問題になるケースですが、社員以外は食堂や休憩室、自動販売機まで使用を禁止されることがあります。
このような規則があると、派遣社員の方は、昼休みには外に出なくてはならなくなります。持ってきたお弁当を食べるため近所のデパートのフードコートを使わざるを得なくなるなど、立地によっては非常にストレスが溜まることになります。
同じ仕事をしているというのに、という不満を持っても当然のことでしょう。
防災訓練について知らされなかった時
筆者が一度だけ経験したケースですが、防災訓練について、派遣社員には何も知らされなかったことがあります。正社員の方のみを対象にした社内メールで日時を知らせていたので、当日急に大音量で放送が入った時は何かと思いました。
あれよあれよという間に、社員の方たちはフロアを出て、非常口へと向かいました。派遣社員は非常口がどこにあるのか知らされもしないまま、その日は終わりです。
これでは災害の時、一次行動が遅れてしまいます。自分の命は自分で守るため、新しい現場になった時は、避難経路を必ず確認しておくことをお勧めします。
あからさまに仕事の内容や指示の精度が違う時
全くの新しい案件でもない限り、正社員と派遣社員では、プロジェクト内の業務知識に差があるのは当然です。そのためスケジュールを組む時は、生産性を考慮して仕事を割り振ります。
つまり、責任が重く、難易度の高い作業は、ほぼ間違いなく正社員へと割り振られるのです。これに関しては派遣社員の方が有利と言えます。
ただし、これは人によってはデメリットになることもあるかもしれません。
「やりがいがない」「難しいプログラムを担当して目に見える成果を挙げたい」という方の場合は、正社員の方を羨ましく思うかも知れませんね。
立場が違えば全てが変わる
企業の視点に立って考えた場合、正社員は資産の一つであり、派遣社員は単なる労働力、言い方を悪くすれば、消耗品であることは事実です。ずっと会社に居続ける正社員が厚遇されるのは、当然のことと言えるでしょう。
しかし正社員には、企業に属しているが故に、さまざまなしがらみから逃れることのできないデメリットもあります。
お互いの立場を羨ましいと思う方は、この違いについてよく考えてみるといいかも知れません。