IT企業のエンジニアから転職する人は数多いですが、転職後の職種は様々です。引き続きエンジニアとして働く人もいれば、心機一転エンジニア以外の職種を選択する人もいるでしょう。

エンジニア以外の職種で急増しているのがコンサルですが、なぜコンサルが急増しているのでしょう。このページでは、エンジニアがコンサルを目指している実態やその理由などについて解説します。

なぜコンサルへの転職者が増えているのか


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エンジニアからコンサルに転職する人は増えていますが、その理由はいくつかあります。ざっと挙げていくと以下のようになるでしょう。

①年収が高い傾向にある
②AI化で生き残るため
③技術への熱意が減ってきた
④人と接する仕事がいいから
⑤エンジニアより楽だから(こういった場合もあるというだけで、エンジニアとコンサルのどちらが楽だと感じるかは人による。)

以上のような転職理由が挙げられます。

ITからコンサルへの転職者が増えている理由①年収が高い

まず年収についてですが、IT企業のエンジニアとコンサルではコンサルの方が高いです。働き方が多種多様なので完全に比較することは難しいのですが、コンサルの方が高収入であることはなんとなく想像がつくかと思います。

またフリーランスのエンジニアは高収入だと思われるかもしれませんが、それも人によります。平均値を取れば、フリーランスでもエンジニアよりはコンサルの方が高収入でしょう。

トップ層を比較すればエンジニアの方が高収入かもしれませんが、コンサルスキルが高ければ収入に直結する可能性が高いのです。

ITからコンサルへの転職者が増えている理由②AI化で生き残るため

次に、AI化の影響も大きいです。AIによって仕事が奪われる、どのような仕事が特にAI化されるのか、といろいろ話題になっています。たとえばレジ打ちや単純な接客業、事務職、工場のライン作業、などAI化されそうな仕事がありますが、実はエンジニアもそこに含まれています。

つまり、AIを開発しているエンジニアは自分たちで自分たちの仕事をなくしている状況です。もちろんAI開発に携わっているエンジニアは基本的に優秀なのでそのように悲観はしていません。

自分たちが今やっているような仕事をAI化し、自分たちはさらなる新たなシステムの考案や設計に注力していくことでしょう。なのでエンジニアのなかでも上位層の人はAI化でより恩恵を受けるのですが、たとえば末端のSIerの下請けエンジニアなどはAI化によって仕事がなくなる可能性があります。

こういった事情から、エンジニアを辞めてコンサルを目指す人が増えているのです。コンサルは対人業務で、なおかつ接客ほど単純ではないため簡単にAI化することができません。今の技術ではまだAI化できない領域なので、市場の動きを見てエンジニアからコンサルに転職するイメージです。

ただしAIのなかでもディープラーニング等の技術がより進歩すれば人間の問いに対してAIが最適な回答を出すようになります。つまり、最終的にはコンサルも人間の仕事ではなくなるでしょう。

人間の情報収集能力や判断力には限界があるため、AIの方が適正な意見を出す時代が来るはずです。今のところ人間はAIよりも人間の感情を捉えて臨機応変な思考ができますが、AIは単にデータベースに情報を蓄積して分析するだけではなく、自らアルゴリズムを書き換えるように進化しています。

単にデータを蓄積するだけでなく自ら思考している状態なので、今後は思考が人間だけのものと思わない方が良いかもしれません。

ITからコンサルへの転職者が増えている理由③技術への熱意が減ってきた

若いころは技術への意欲が高いエンジニアが多いですが、年々飽きてきます。もちろん人によるのですが、特にSIerでは技術に情熱を注いでいるようなベテランエンジニアは稀かと思います。

社内で管理職寄りのポジションに就く人が多いでしょう。プログラミング中心のエンジニアから管理職寄りのエンジニアになるのが王道の流れですが、その傾向が変わりつつあります。

というのも、たとえ大企業であっても安泰ではない、管理職でも企業にとってメリットがなければ切られる可能性が高い、といったことがあるからです。昔は管理職に就けば比較的ワークライフバランスが保てて、将来安泰でした。

今はそうではなく、管理職に胡坐をかくことはむしろリスクなのです。スキルが身に付かないまま年齢だけを重ねることになるからです。技術志向が強ければWeb業界やフリーランスのエンジニアとして活躍できます。

しかし、スキルアップして会社に依存しない働き方を実現したいものの、技術への関心はそこまで高くない、といったエンジニアもいます。そこで真っ先に候補として出てくるのがコンサルです。

コンサルならスキルアップに応じて年収アップを狙いやすく、なおかつフリーランス化もしやすいです。管理職や営業職に比べるとスキルアップしながら会社だけに依存しないスタイルを実現できるため、「開発からは離れたいが市場価値の高いスキルは磨いていきたい」というエンジニアが好んでコンサルに転職しているのです。

ITからコンサルへの転職者が増えている理由④人と接する仕事がいいから

上で紹介した技術への熱意とほぼ重複するのですが、パソコンに向き合うよりも人と接する仕事がしたい、という理由でコンサルへの転職を目指す人も多いです。技術への熱意の話とは表裏一体で、転職の流れとしては同じような形です。

このような個人の好みの問題と、市場価値の高いスキルを身に付けたい、という理由が合わさってコンサルという選択肢に結び付きます。

ITからコンサルへの転職者が増えている理由⑤エンジニアより楽だから

エンジニアとコンサルのどちらが楽と感じるかは人それぞれですが、コンサルはエンジニアと違ってものを作る必要がありません。悪い言い方をするとサボる、良い言い方をすると効率化して稼ぎやすい仕事です。

エンジニアもシステムを販売すれば少ない労力で稼ぐことができますが、受注開発や会社員だと作った分の対価をもらう形になります。コンサルの方が会社員ならインセンティブが付きやすく、なおかつフリーランスなら効率化できます。

最近だとブログや動画配信で収益化しているコンサルも多く、軌道に乗ればあまり働かずにお金にしやすい仕事と言えるでしょう。これが簡単だというわけではありませんが、エンジニアとはまた違った形で夢があります。

その他の業界への転職


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IT企業のエンジニアからコンサルへの転職が多いということでしたが、他にはどのような業界への転職が多いのでしょうか。飲食、介護、税理士、といったまったく畑違いの職種に転職するケースも多々ありますが、特に多いのは社内SEでしょう。

SIerやWeb業界から社内SEに転職するパターンはかなり多いです。理由のほとんどはワークライフバランスを保つためで、比較的労働環境の良い社内SEを目指すということです。IT業界以外ではITは直接部門ではなく間接部門です。

つまり直接的に利益を出す部署ではないため、ハードな残業等が付きまとうことが少ないのです。最近はフリーランスという選択肢も増えているためワークライフバランスを保ちたいのであればフリーランスになって仕事の量をセーブすれば良いのですが、社内SEにも根強い人気があります。

以上ITから異業種への転職、主にコンサルへの転職について解説してきました。自身が転職を検討される際は、ぜひ他の人がどのような転職をしているのか、またなぜその業界、職種を選択しているのか、といったことにも目を向けてみてください。

人の動きを見ることは市場分析にもなるので、転職の失敗を避け、将来的により自分の理想に近い働き方を実現しやすくなります。

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