2020年は新型コロナウィルスの蔓延により、新しい生活を余儀なくされた年です。影響を受けたのは仕事の場だけではなく、プライベートでも自由に外出し辛くなり、家族や友人との接点も激減してしまいました。
そこで現在脚光を浴びているのが、オンラインビデオ通話ツールです。インターネット越しではありますが、自宅に居ながらにして会議や飲み会が行えるということで、ユーザーがどんどん増え続けています。
しかし、ビデオ通話ツールは数多く存在し、どれを選べば良いのか、判断が難しいところですよね。今回はそんなツールについて、個人向け・ビジネス向けなどの観点から、いくつかご紹介していきたいと思います。
Skype
・個人/ビジネス :どちらもオススメ
・アカウント登録 :参加者全員が必要
・通話品質 :標準
・最大接続人数 :50人
2003年にリリースされたSkypeは、抜群の知名度を誇るオンライン通話ツールです。有料版では固定電話にかけることも出来るという点は、他のツールにはなかなかないメリットですね。
無料版でも最大接続人数が50人とかなり多く、個人・ビジネスどちらの場面でも活躍させることが出来ます。
LINE
・個人/ビジネス :個人向き
・アカウント登録 :参加者全員が必要
・通話品質 :やや悪い
・最大接続人数 : 4人(パソコンの場合は16人)
LINEの国内ユーザー数は今や8,200万人にも上り、SNSツールの代表格と言っても過言ではないサービスです。スマートフォンを持つ人なら大半の人が利用しているので、導入のハードルが非常に低いのがメリットだと言えるでしょう。
ただし通話・映像品質はお世辞にも良いとは言えず、最大接続人数も4人までと少ないため、ビジネスシーンでの利用は難しそうです。
Zoom
・個人/ビジネス :どちらもオススメ
・アカウント登録 :主催者のみ必要(ただしアプリのインストールが必要)
・通話品質 :高い
・最大接続人数 :100人
2020年、オンラインビデオ通話ツールの代表格として大人気なのが、このZoomというツールです。高い通話品質、100人という破格の接続人数を誇りながら、使用料金は一切必要ありません。
また、主催者以外はアカウント登録が不要、というのも画期的な点の一つです。作られたルームのURLを連携してもらえればすぐに参加できる手軽さもメリットですね。
ゲストアカウントで使用するにはアプリ版のZoomのインストールが必要、という制限もありますが、個人・ビジネスどちらでも使いやすいツールと言えるでしょう。
Teams
・個人/ビジネス :ビジネス向き
・アカウント登録 :参加者全員のMicrosoftアカウントが必要
・通話品質 :やや悪い
・最大接続人数 :20人
Microsoft社が提供するビジネスチャットツールで、最大の特徴はOffice365との高い連携機能です。Outlookで予定を作成し、ビデオ通話を行いながらWordやExcelを共同編集する、と言った作業も用意ですので、確実に生産性の向上に繋げられます。
また、仕事の場でMicrosoft製品を使っている企業も多いので、アカウント登録がネックになることも少ないでしょう。
逆にMicrosoft製品を使用しない、個人利用目的の場合、その性能を活かしきることは難しいので、ビジネス向けのツールと言えます。
FaceTime
・個人/ビジネス :個人向き
・アカウント登録 :参加者全員のAppleIDアカウントが必要
・通話品質 :良い
・最大接続人数 :32人
FaceTimeはApple社によって開発された、iPhone、iPad、iMacなどのAppleデバイス同士で利用できるビデオ通話ツールです。
非常に高い通話品質や、32人という最大接続人数の多さ、電話番号・メールアドレスのどちらでも相互に連絡可能という多機能さなど、ツールのポテンシャルは最高スペックだと言っても過言ではないかも知れません。
ただし、前述のとおり「Appleデバイス同士」という制限があるため、WindowsやAndroidでは利用できません。その点はやはりネックとなってしまうので、ビジネスの場に採用するにはやや不向きと言えるでしょう。
Messenger
・個人/ビジネス :どちらもオススメ
・アカウント登録 :参加者全員のFacebookアカウントが必要
・通話品質 :標準
・最大接続人数 :50人
SNSの代表格の一つ、FaceBook社が提供する無料通話アプリです。ユーザー数の多さが魅力の一つであり、最大接続人数も多く、個人・ビジネスどちらの場でも活躍できるツールと言えるでしょう。
懸念点としては、近年、InstagramやTwitterの台頭によってFaceBookユーザーが減少傾向にあるという点でしょうか。現在はまだまだ第一線のツールと言えるので問題ありませんが、ビジネスの場で使うのであれば、動向を確認しつつ利用した方が良いかも知れません。
BIZMEE
・個人/ビジネス :どちらもオススメ
・アカウント登録 :不要
・通話品質 :良い
・最大接続人数 :無制限(推奨は3~4人)
アカウント不要、ブラウザベースで利用できるWeb会議システムとして人気なのが、このBIZMEEというツールです。無料でありながら通話品質も良く、最大接続人数に制限がない点には目を見張ります。
また、ホワイトボードという独特の機能があり、通話をしつつその場で図形などを書くことも出来るため、Web会議では他にない活躍を見せることが出来るでしょう。
たくのむ
・個人/ビジネス :個人向き
・アカウント登録 :不要
・通話品質 :標準
・最大接続人数 :7人(無料版)
2020年3月にリリースされた「たくのむ」は、その名の通り、オンライン飲み会に特化したサービスです。アカウント登録が不要で、URLを共有するだけで誰でもオンライン飲み会を開催できる、導入のハードルを徹底的に下げた使い勝手の良さが人気となっています。
また、ユーザーの要望に次々に答えており、「ダラダラ飲み」を防ぐ終了時間のタイマー機能や、出前注文機能、飲み会中に自動で写真を撮影するアルバム機能なども実装していくというアナウンスもあります。
ビジネスで使えないことはありませんが、この雰囲気のツールを職場に持ち込むのは……いくら何でも難しいかも知れませんね。
ChatWorkLive
・個人/ビジネス :ビジネス向け
・アカウント登録 :参加者全員が必要
・通話品質 :やや良い
・最大接続人数 :2人(無料版)、14人(有料版)
ビジネス用のチャットツール、ChatWorkが提供するビデオ通話ツールです。通話品質は優れているのですが、無料版では1対1でしか利用できない、というのが大きなデメリットです。かと言って、プライベートのためにわざわざ有料版を契約する方もそうそういないと思いますので、あまり個人向けとは言えません。
ビジネス向けの中でも、普段から仕事でChatWorkを利用している方にオススメと言えるツールですね。
柔軟な働き方には必須のツール
テレワークは日本でも導入しようという動きはあるものの、なかなか普及しておりません。
情報セキュリティという高い壁など、原因はいくつかありますが、「面と向かって顔を合わせること」に拘る人が多いことも、その理由の一つと言えるでしょう。
今回のようなオンラインビデオ通話ツールが普及していけば、そういった拘りを打ち破っていくことが出来るかも知れません。そしていつかは誰もが使う、当たり前の存在になっていくと良いですよね。
そんな時に出遅れてしまわないよう、今のうちから積極的に利用し、慣れ親しんでおきましょう。