情報化が進む現代では、昔と比べ、遥かに多くの企業との取引を行うようになりました。そしてそれに伴い、各社の担当者との接点も増えています。
ビジネスチャンスが増えたことは喜ばしい事ですが、そこでネックとなるのが大量に交換しなければならない名刺です。営業チームの社員はもちろんのこと、開発チームのメンバーでさえ、管理し切れないほどの枚数を持っている方は珍しくありません。
そこで近年注目を浴びているのが、名刺のデジタル管理です。ほとんどのシステムが写真撮影するだけで名刺を登録出来るなど、面倒な入力は極力排されており、手軽に使えるようになっているんです。
こうしたシステムを使えば、検索機能で必要な名刺をすぐに探せる上に、うっかり紛失してしまうことも防ぐことができ、一挙両得の方法と言えるでしょう。
今回は、そんな名刺管理システムをいくつかご紹介しましょう。
myBridge
■スペック
料金:個人・法人(無料)
写真登録:〇
対応デバイス: iPhone、Android
LINE Corporation社が提供している名刺管理アプリです。
データ登録は無制限、エクセルファイルでのダウンロード可、URL送付によるオンライン名刺交換も出来るなど、あらゆる機能が無料で開放されており、数ある名刺交換アプリの中でもずば抜けた使い勝手の良さを誇っています。特筆すべきはLINEのトーク機能による名刺交換で、これにより非常に気軽に利用することが出来るでしょう。
もちろん写真撮影による名刺登録や、名刺のキーワード検索機能も完備されています。
Eight
■スペック
料金:個人(無料・有料[ 480円/月 or 4,800円/年 ])
法人(有料[ 基本料10,000円/月+アカウント料 ユーザー数×400円/月 ])
写真登録:〇
対応デバイス: iPhone、Android
Sansan社から提供されている名刺管理アプリです。
個人・法人向けの両方で開発されており、個人利用であれば無料版も提供されているのがポイントですね。
基本機能として、パソコンでも同じ情報を参照できるマルチデバイス機能、名刺にタグを付け効率的に検索できるマイタグ機能などがあります。また、URLやQRコードを用いて、Eightを使っていない相手とも、オンラインで気軽に名刺交換出来る点は見逃せません。
有料版では、さらに名刺データのダウンロードや画像メモ機能、連絡先アプリと連携など、多くの機能を利用することが出来ます。
Evernote Scannable
■スペック
料金:個人・法人(有料)
[ ベーシック 無料 ]
[ プレミアム600円/月 ]
[ Business 1,100円/月 ]
写真登録:〇
対応デバイス: iPhone、Android
Evernote社が提供している文書管理アプリです。
名刺だけでなくホワイトボードの内容なども記録することができ、撮影した画像は自動的に回転や切り取りなどを行い、読みやすいように補正してくれます。
また、精度の高い読み取り機能により、日付やコンテンツの種類、キーワードでの検索も行えるため、様々なデータを分かりやすく整理することが出来るでしょう。データはPDFやJPEGに書き出すことも出来るため、他のアプリケーションとの連携が容易な点も魅力の一つです。
料金プランによって様々なオプションがあり、例えばベーシックプランでは同期は2台まで、登録上限サイズは25MBとなっていますが、その他のプランでは同期無制限、登録上限サイズ200MBとなっています。
その他にも月間のアップロード上限数や、PDFへの注釈追加機能、チーム単位でのデータ管理機能などもあるため、興味のある方は詳しく調べてみてくださいね。
CamCard
■スペック
料金:個人(無料・有料[ 8.49USD/月 or 46.99USD/年 ])
法人(有用[ 1,700円/ID/月 or 2,500円/ID/月 ]
写真登録:〇
対応デバイス: iPhone、Android
INTSIG Information Corporation社が提供する名刺管理アプリです。
個人・法人向けに展開されており、無料版であっても500枚までの名刺をスキャン可能です。アプリの利用者同士の連携機能が豊富で、アプリを介した名刺交換や、相手の名刺を自動的に最新版に更新するなどの同期処理も存在します。
個人向けの有料版では、データ数無制限、名刺スキャンの代行サービス、アカウントの複数デバイス制限撤廃などがあります。
法人版ではSTANDARDとPROFESSIONALの2つのコースがあり、オペレーターに名刺情報の補正を申し込める「高精度校正サービス」の利用可能枚数によって料金が変わります(STANDARDは20枚/ID/月、PROFESSIONALは50枚/ID/月)。
名刺ファイリングCloud
■スペック
料金:100枚まで無料(1,000枚=2,640円/年、100,000枚×100名=396,000円/年)
写真登録:〇
対応デバイス: iPhone、Android、Windows
NTT Data NJK Corporation社が提供している名刺管理アプリです。
このアプリの最大の特徴は、そのセキュリティの強固さです。データを端末ではなくNTTのサーバで管理しているのですが、なんとそのサーバーのセキュリティは金融機関と同等の基準をクリアしているそうなので、法人でも安心して利用することが出来ます。
また、写真だけではなくスキャナで取り込んだ名刺も登録出来るため、使い勝手も上々です。
名刺の登録枚数によって年間利用料が異なっており、100枚までであれば無料、101~1,000枚だと2,640円/年、最大で100,000枚×100名での利用では396,000円/年となっています。
簡単名刺管理
■スペック
料金:無料
写真登録:〇
対応デバイス: Android
Cools.life社が提供している名刺管理アプリです。
写真登録はもちろんのこと、なんとシャッターを押す必要もなく次々に名刺を登録してくれるため、大量データの登録に向いています。また、高性能なAIがカテゴリ分けもしてくれるため、ユーザーはほとんど操作する必要がありません。
CSV出力機能やソート、お気に入りなど痒い所に手が届く仕様となっているため、試しに使ってみるには持って来いのアプリです。
残念ながらAndroid版しかリリースされていないため、使える方が限られている点がネックと言えるでしょう。
NEXTaMeishi
■スペック
料金:個人・法人(有料 [ 660円/1ユーザー/月 ] )
※5ユーザーから契約可能
写真登録:〇
対応デバイス: iPhone
Tonichi社が提供している名刺管理アプリです。
スマートフォンでのカメラ登録の他、モバイルスキャナーによる連続取り込み機能などもあるため、ストレスなく名刺登録を行えます。
非常に高性能な読取精度を誇っており、氏名や役職、会社名、部署やホームページURL、企業の所在地情報までデータ化することが出来ます。
同じアプリを使っていないユーザーとも、URLを送信することで簡単に名刺交換を行えます。また、相手側には返信用ボタンが表示され、それを使えば自分の情報をJPEGで渡すことも出来るようになっています。
初めて利用するなら?
ここまで多くの名刺交換アプリをご紹介してきましたが、どれも便利で使いやすそうなアプリばかりですよね。ですがその選択肢の多さゆえに、多くの人がどれを使えば良いのか、迷ってしまうのではないでしょうか。
そんな初めて名刺管理アプリを使う方に、筆者がオススメしたいのは、LineCorporation社の「myBridge」です。
無料でありながら無制限のデータ登録が可能、数多くの便利機能が付帯しているなど、「名刺管理アプリとはどんなものか」を実感するのに持ってこいのアプリです。まずはこの「myBridge」を使い、他に必要な機能があれば、それに応じて他のアプリを使ってみてはいかがでしょうか。