情報社会となった現代、様々な機械が街中に溢れ、コンピュータと生活は切っても切り離せないものとなりました。中でもモバイル端末の発展は目覚ましく、ほとんどの人が何らかの端末を持っていることでしょう。
ですがそんな中、若い世代を中心に、パソコンの普及率が逆に下がってきていることをご存じでしょうか? これはモバイル端末が高性能になったことに理由があるとされており、「わざわざパソコンを買わなくても、スマホで十分」と感じる層が多くなったからなのだそうです。
考えてみればその通りですよね。確かに日常生活において、「パソコンでなければ出来ないこと」は急速に減ってきています。
ですがそうは言っても、まだまだ仕事の場ではパソコンを欠かすことは絶対に出来ません。特にSEであればなおさらで、複雑なプログラミングは、モバイル端末で行うのは困難です。そのため世界的にも80%以上ものシェアを誇るWindowsの使い方くらいは、知っておいた方が良いでしょう。
今回は、そんなWindowsの中でも一際重要な、Windowsアップデートについて、その問題点と対策について解説していきます。

Windowsアップデートとは?

Windowsアップデートとはその名の通り、Microsoft社が随時提供している、OSそのものや同社が開発するOffice製品に対するアップデートのことです。バグの修正も行われますが、最大の目的はセキュリティを強固にするための更新です。
技術は日々進歩していますが、それは悪意を持ったユーザーも同じです。ウイルスなどを使った不正アクセスから守るべく、アップデートを欠かすことは出来ないのです。

問題点1.長時間のアップデートが必要

大抵の場合、アップデートにかかる時間はそう長くはありません。ちょっとしたバグやセキュリティの更新であればそれこそ数秒、長くて1分程度で済むのですが、稀に数十分はかかるような大型のアップデートが行われることもあります。
事前にそれが分かっていれば大した問題でもありませんが、初期設定では自動でアップデートを行うようになっているため、思わぬタイミングで長時間待たされることもあるでしょう。例えばいざ出社してみるとWindowsアップデートが始まってしまい、業務に支障が出てしまった、というのも良く聞く話ではないでしょうか。
こうした問題への対策について、その一例をご紹介しましょう。

対策①:アクティブ時間の変更

アクティブ時間とは、Windowsアップデートにともなう再起動に関する設定です。ここで設定した時間は「アクティブ時間」、つまり「パソコンを使う時間」となり、その間は再起動が行われなくなるのです。
初期設定は8時から17時となっているため、早めの時間に始まる企業だと始業時間に間に合わず、業務に支障が出てしまう可能性があります。前もって自分の都合の良い時間に変更しておくと良いでしょう。

対策②:自動更新の廃止

難しいことを考えず、単純に自動更新の設定を停止するのも良い方法です。任意のタイミングでアップデートを行うことが出来るため、昼休みなど、パソコンを使わない時間に行うことが出来ます。
ただしこの場合、常に自分で最新のアップデートがないかを確認しなくてはならず、注意が必要です。

対策③:本部管理でのアップデート

対策②の発展系として、本部のセキュリティ部署でチェックする、という手法があります。
管理者が毎日Windowsアップデートの有無を確認し、必要に応じて全社員に手動アップデートを指示するようにすれば、アップデートの取り零しも防ぐことができ、オススメの方法です。

問題点2.アップデートの失敗

Windowsアップデートがうまくいかない、エラーになって中断してしまう、という経験はないでしょうか。こうしたことは滅多に起きませんが、しかし、有り得ないというほど頻度の少ないことでもありません。
万が一、同様の自体に陥った時のために、いくつかの対策を覚えておきましょう。

対策①:セキュリティソフトの停止

まず可能性として考えられるのが、セキュリティソフトとの競合です。WindowsアップデートはOSの奥深くへの修正を行うこともあるため、セキュリティソフトがウイルスだと誤認してしまうケースがあります。
Windowsアップデートが正しく進まない時は、まずセキュリティソフトを一時的に停止してみると良いでしょう。

対策②:ネットワーク環境の見直し

ネットワークの瞬断により、アップデート情報が正しくダウンロード出来ていない可能性も考えられます。特に無線LANを使用しているパソコンで良く起こるため、何度やってもエラーが発生する場合は、有線でのアップデートをいってみるのも一つの手です。

対策③:ハードディスク容量の確認

大型のアップデートの際は、アップデート用ファイルが数ギガバイトになることも珍しくありません。ハードディスクの容量不足は以外と盲点になることもあるので、必ず確認するようにしてください。

対策④:セーフモードでの実行

何をやってもアップデートがうまくいかない、という時は、最終手段として、セーフモードで実行してみるのも良いでしょう。Windowsの奥深くで問題が起こっている場合、こうした方法で解決出来ることがあります。

問題点3.Windowsアップデートの不具合


Wkindowsアップデートは絶対に行うべきものですが、そうは言っても人間が作るものですので、絶対にバグがないと言い切れるものではありません。
例えば2021年3月9日に配布された「KB5000802」「KB5000808」「KB5000822」などのアップデートでは、特定のプリンターを使用するとWindows10がクラッシュし、ブルースクリーンになってしまうという不具合が潜んでいました。対象となるプリンターも大手の製品だったため、世界中で被害が発生してしまいました。
こうした事件は度々起こっているため、Windowsアップデートに不信感を募らせる人も少なくありません。
対策として有効なのは、先述の「自動更新の廃止と本部によるアップデート有無の管理」という方法です。本部のセキュリティ部署が人柱となり、一定期間Windowsアップデートをテスト導入することで、被害を最小限に留めることが出来るでしょう。

テレワーク時代の新たな対策を

ここまでWindowsアップデートの問題点と対策をいくつか挙げてきましたが、これらは全て、組織全体が機敏に動くことが出来る状況ならではの方法です。
コロナ過によりテレワークやリモートワークが増えてきた現代では、また新たな問題点もあるでしょう。
Windowsアップデートで不具合が発生し、パソコンを強制終了させなければならなくなったら? リモートを行う側のマシンにも同様の対策をしなければならないのか? など、例を挙げればキリがありません。
今後はテレワーク、リモートワークを導入する企業がどんどん増えていくことになり、新たな対策が求められるようになるでしょう。企業だけでなく、社会全体がセキュリティに対して見直す良い機会なのかも知れませんね。

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