仕事を順調にこなし、段々と評価されるようになると職位も上がり、いつしか自分の下に「部下」が付くようになります。
しっかり育ててあげたいものですが、誰かを教育するということは非常に難しいことですよね。張り切りすぎて無理難題を押し付けてしまったり、逆にどこまで干渉して良いか分からず放ったらかしにしてしまった、などは良く聞く失敗談ではないでしょうか。
そこで今回は、「上司初心者」な方のために、部下の教育について特に気を付けるべきポイントを纏めました。是非参考にしてみてください。
ホウレンソウを徹底させる
まずは社会人の基本中の基本である「報告」「連絡」「相談」の3つ、俗に言う「ホウレンソウ」を覚えてもらいましょう。この基本さえできるようになれば、バグの早期発見や仕事の優先順位の付け方など、様々なシーンにおけるトラブルの解決方法を学ぶことが出来ます。
一人前の社会人になるための第一歩であることを重々理解してもらい、徹底させるようにしてください。
ビジネスメールに慣れさせる
新人のうちは社内のだけで仕事が完結することも多いのですが、一年もすればクライアントと直接やりとりする機会も出てきます。
そこで意外とトラブルになるのが、メールをうまく書けず、失礼な物言いをして怒らせてしまうというもの。
上司からすれば「何をやってるんだよ……」と思うのは当然ですが、少し待ってください。日常生活でビジネスメールを書く機会なんてないので、分からないのもある種当然のことではないでしょうか。
オススメの教育方法は、社内へのメールもビジネスメール形式で書いてもらう、という方法です。敬語や言葉遣いなどの添削も出来るので、メールの書き方の練習して最適です。
ブラックワーカー予備軍にしないよう指導する
やる気のある新人の中に偶にいるのが、「仕事への意識が高すぎる」タイプの人です。
熱心なのは良いことですが、余りにも度が過ぎると「新人は残業して勉強するべき」「成果が出てないうちは残業代をもらうなんて恐れ多い」など、危険なことを考え始めてしまいます。
本人はそれでも良いかも知れませんが、長時間残業やサービス残業が発覚した場合、迷惑を被るのは企業側だということを理解してもらわなければなりません。
また、その感覚を持ったまま仕事を続けて出世してしまったら、間違いなく部下にも同じように残業を強制することでしょう。そんなことにならないように、残業は悪しき文化であることをしっかり理解させてください。
休暇を取る習慣を付けさせる
まだ職場に馴染みきっていない新人にとって、「休暇を申請する」ということは、非常にハードルが高い行為です。休みにくそうな新人がいたら、まずは上司自ら有給を取り、休みやすい雰囲気を作ってあげると良いでしょう。それでも遠慮している新人がいたら、「有休取らなくて良いの?」と気を使ってあげると、なお良いですね。
特に今は、働き方改革により年5回の有給取得が義務づけられています。これに違反すると会社側は罰金を取られてしまうので、それを避けるためにも、しっかり声かけしてあげましょう。
責任重大な人材育成
人を育てる、ということは、長い目で見ればその人だけに留まる話ではありません。
何年もすれば自分が育てた部下が出世し、その下に人が付くようになります。彼のその部下にも、またその部下にも、自分が教えた内容が伝わっていくのです。
人材育成にはそれだけの影響があることを理解し、どこに出しても恥ずかしくない、立派な社会人として育ててあげましょう。