この記事を読んでいる方は、今まさに転職の準備を始めているところかもしれません。
しかし、少し待ってください。勢いだけで会社を辞めてしまうと、あとになって「こんなつもりじゃなかった」「転職しない方がよかった」と後悔することになりかねません。

今回は、転職を検討している方が最初に考えてみてほしいことをお伝えいたします。
その場の勢いに流されず、自分の中で納得のいく結論が出てから転職活動を始めましょう。

 

仕事を辞めたくなった原因を考える

最初に、「なぜあなたは転職したいのか?」を考えてみてください。

そんなこと分かりきっている、と思われるかもしれませんが、意外とこの部分があいまいになったまま転職活動を進めている人が多いのです。

なんとなく、今の会社にいたらいけない気がする。とりあえず、転職したらすべて解決する気がする。そんなふわっとした理由だけで転職してしまうと、本当に望んだ結果は得られません。

具体的に、転職したい理由として挙げられることが多いのは、以下の4つではないでしょうか。

 

給料が低い

最も多い転職理由は、おそらくお金に関するものでしょう。

がんばって働いているのに、一向に給料が上がらない。むしろ、業績悪化などを理由に、給料やボーナスがカットされた。
最近は改善されつつあるようですが、残業をしても手当がもらえない、いわゆる「サービス残業」も社会問題になりました。

仕事そのものは好きでも、お金がないことには日々の生活費も払えませんし、仕事へのモチベーションも上がりませんよね。

ましてや、同じ仕事内容でより多くの給料がもらえるのであれば、転職を考えるようになるのは当然です。

 

仕事がきつい

SEの方の転職理由としては、仕事のきつさ、労働時間の長さもよく挙げられます。

定時退社なんて夢のまた夢。終電まで残業するのは当たり前。プロジェクトの終了間際は、徹夜や休日出勤もしなければならない。そんな方も多いのではないでしょうか?

仕事が少なすぎて、今日のタスクが終わったのに退社時刻までは会社にいないといけないのも、別の辛さがあります。それに比べれば、どんな形であれ仕事が多いのは幸せなのかもしれません。

とはいえ、精神的には充実していても、体はひとつしかありません。睡眠不足などがたたって体を壊してしまい、退職を余儀なくされる方もいらっしゃるようです。

 

人間関係に疲れた

システム開発のプロジェクトは、複数人のチームで進める場合がほとんど。

その中には、自分は何もできないのに偉そうなことばかり言ってくる上司や、真面目に仕事をせずにサボってばかりの部下も含まれるかもしれません。

仕事そのものに不満はなくても、こうした人間関係が退職の原因になる場合も多いようです。

また、社内だけでなく、クライアントとの相性もあるでしょう。

「お客様は神様だ」とばかりに、理不尽な仕様や納期をつきつけられて、精神的に疲れ切っている方もいるのではないでしょうか。

数ヶ月で終わるプロジェクトなら我慢もできますが、数年に渡る長期プロジェクトであれば、そこから抜け出すために転職を考えてもおかしくありません。

 

仕事内容が合わない

給料や人間関係ではなく、そもそもSEの仕事が嫌になったという話も耳にします。

「ドッグイヤー」という言葉もあるほど、IT業界の技術革新は驚くべきスピードで進んでいます。必死に勉強して覚えた内容も、すぐに陳腐化してしまう。

そんな変化の速さについていけなくなり、もう少しゆったりとした業界で仕事をしたいと考える人もいるかもしれません。

 

また、SEは技術職ですが、仕事内容の大半は設計書の作成やクライアントとの打ち合わせなどであるため、文章力やコミュニケーション能力が求められます。

人と話すのが苦手だからSEになったのに、パソコン作業をしている時間より人と話さないといけない時間の方が長い。入社してからそのギャップに気づき、転職を検討する方もいるようです。

 

その原因は、転職したら解決するのか?を考える

転職したい理由がはっきりしたら、次は「転職したらその原因は解決するのか?」と考えてみましょう。

転職しても解決しないどころか、悪化する可能性もある。あるいは、今の会社に残ったままでも解決できる方法があるかもしれません。

 

自分の適正年収を知る

お金を理由に転職を考えている方は、自分の適性年収を知ることが重要です。

今の給料が低いと感じていても、実は同業他社と同じくらいか、むしろ高い可能性があります。その場合、同じ職種の中で転職をしても、年収アップは望めません。

年齢とスキルから、その人の適正年収を計算してくれるサイトもありますので、参考にするとよいでしょう。

 

その結果、自分の職種自体の給料が低いという結論になった場合、職種を変えることも視野に入れる必要があります。

しかし、未経験の人となると、当然ながら業界経験者よりも給料は下がります。求人そのものも少ないでしょう。

新しい職種で、ゼロからスキルを磨いていく覚悟があるか。それとも、今の職種のまま別の手段で給料を上げる道を選ぶのか。あらためて考えてみてください。

 

異動だけで解決することも

ある程度規模の大きい会社であれば、いくつかの部署に分かれていて、それぞれの部署で違うプロジェクトを進めているはずです。

転職したい理由が、チーム内やクライアントとの人間関係だけの場合、別部署への異動も考えてみてはいかがでしょうか?
仕事や、会社の風土そのものは好きな場合、それだけであなたの不満は解決する可能性があります。

 

まとめ

  • なぜ転職したいのか?
  • その原因は、転職したら解決するのか?

今すぐにでも転職したい方も、まずは立ち止まって、以上の2点を考えてみてください。

理由がはっきりしないまま転職を進めると、あとになってから後悔してしまう可能性があります。

どうしても考えがまとまらないときは、ひとりで抱え込まず、友人や知人に相談してみるのもよいでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください