SEと言えば残業、残業と言えばSEというイメージのある、コンピュータ業界。長時間残業の温床と言う意味では全く否定できないのですが、実は異業種と比べてみると分かる、SE業界ならではの優れた点もあるのです。
この業界でモチベーションを失いかけている人のために、そんな優れた点をご紹介しましょう。
シフト制の業種は、有給はあって無きようなもの
労働者には有給休暇が付与されますが、ずっと多忙が続く企業では使う暇がありません。よほど体調の悪い時ならともかく、リフレッシュのために使うことができず、ほとんどあって無いようなものになっています。
しかし他の業界、特にシフト勤務の業種では、それ以上に有休の無意味さが際立ちます。
労働者が申請したシフトを組んで一カ月を運用するので、「特定の日に休みたい」という理由で有休が使われることがないのです。
「体調が悪い時に使えるのだから、無意味ではないのでは?」と思うかも知れませんが、そういうわけでもないのです。誰か一人が休んだら他の誰かが代わり出勤しなければなりませんが、その誰かとは、つまり休養日の人なのです。
普通であれば、「代わりに出てもらったのだから、その分仕事を代わってあげないと」と考える(あるいはそういった空気になる)ことでしょう。
これでは単純に休みを振り替えただけであり、有休とは呼べません。
一日単位で人員管理がされている業界と比べ、SE業界はこの点で優れていると言えるでしょう。
いつでも涼しく快適なオフィス
空調が効いているため快適に過ごせる、というのは屋内勤務の仕事全般に言えることですが、SE業界は、その中でも屈指の過ごしやすさだと言えるでしょう。
何故なら会社にとって何より大事な資産である、コンピュータを最適な温度で管理しなければならないからです。
他の屋内勤務の仕事の場合、空調の基準となるのは「気温」ではなく「設定温度」です。猛暑日でエアコンのパワーが足りない日でも、会社規定で定められた設定より強くすることはなかなかできません。
その点、SE業界はコンピュータを冷やすことが優先なので、人間も過ごしやすい空調にしてもらうことができるのです。
職場ルールが意外と緩い
SE業界はルールが厳しいイメージがあるかも知れませんが、それはセキュリティや管理の話だけであり、個々人に対するルールは他の業種と比べ、かなり緩い傾向にあります。
それは社員それぞれが自分のデスクを持ち、一日中そこから動かない、ある意味一人一人が完結している職場だからでしょう。
年中通してノーネクタイの現場は多く、飲み物どころか間食も自由で、深夜勤務や休日出勤の時は、音楽を聴きながらの仕事すら許される場合もあります。
この緩さから他の業種に転職した場合、意外とルールの締め付けを感じてしまうかも知れませんね。
どんな職場も一長一短
勤務時間だじけで見るとかなり過酷であるSE業界も、特定の条件に限れば優れた点がある、というのは分かってもらえたと思います。これらはもちろん、たくさんあるメリットの一部でしかなく、反面、デメリットもまた多くあるでしょう。
どんな職場でも、一長一短の特徴を持っています。今の職場に不満を持つ方は、なるべく「良いところ探し」をして、モチベーションを高めてみてはいかがでしょうか。