「SEって仕事はキツイし、時間のわりに給料が安い!もう異業種に転職したい!」という方、多いですよね。でも、SEの転職をネットで調べても異業種へ転職したという情報って意外と少なくありませんか?

そこで、こちらでは意外と知られていないSEから異業種への転職のリアルな体験談をご紹介させていただきます。

 

わたしが異業種へ転職した理由

まず、わたしが異業種へと転職することになった理由ですが、ずばり会社が無くなったからです。

当時のわたしはSE歴2年半で社内でも転職なんて全く考えておらず、スキルアップのために色々な業務を学び、資格取得などに励んでおりました。そんなときの会社が解散だったのですが、ありがたいことに会社が転職エージェントと契約をしてくれたため、スムーズに再就職に向けて活動することができました。

再就職活動に向けて担当の方と初めて面談を行った際、「専門学校卒のSE歴2年半はIT業界への再就職は難しいかもしれない。」と衝撃の一言。実は当時かなりの不景気で、特にIT業界は厳しい状況に置かれており、職を失うSEが多い時代でした。そんな中でも求人を出す企業はあったのですが、「経験3年以上、大卒以上」という条件付きが多く、わたしが応募できるものはかなり少ないのが現実でした。

そのため、わたしは「SEへの再就職を目指しつつ、異業種への転職も視野に入れる」という方向で再就職へと活動を行うことになったのです。

 

異業種からのSEという仕事への印象について

まずは転職エージェントから薦められたIT関連会社のシステム開発と食品会社の事務へと応募することになりました。どちらも書類選考が通り、面接の機会をいただくことができました。まずはIT関連会社の面接だったのですが、詳しく話を聞くと提示されていた条件とは様々な部分が異なり、希望する内容ではなかったのでお断りをさせていただきました。

 

そして、次は食品会社の事務職の面接です。その面接ですが、雰囲気は和やかではあるものの、かなり厳しいものでした。面接官からの質問は「SEのときみたく何か作るとかじゃないけど大丈夫?」や「SEやってるよりも給料下がるけどいいの?」のようなものばかりで、最終的には「SEでいい仕事があったら辞める?」ということも聞かれました。

 

わたしとしてはSEへの再就職に少し諦めもあり、新たな気持ちで異業種に挑戦してその業界でスキルアップしていきたいという気持ちがあったので、正直に新しいことに挑みたい、給与の面は気にしていない、SEに未練はないので辞めることはないと伝えたのですが、やはり結果は不採用。ここでわたしは世間からSEが「高収入でやりがいのある仕事」と思われていることを痛感し、異業種への転職は厳しいものだと気づいたのでした。

 

その後も事務職や企画職、さらにはあまりに就職が決まらないため飲食業のアルバイトなどいくつか応募したのですが採用されることはなく、結局当初面接した会社とは別のIT関連会社へ就職し、結局は大手企業へ出向することとなったのでした。

 

出向SEでこれまでとのギャップに直面

無事に再度SEとなることができ、大手企業へ出向することとなったわけですが、出向先ではこれまでいた会社とは全く異なる環境が待っていました。

まず、仕事中でもチャットで無駄話をしている社員たちに驚きました。それでいて定時には帰らず、毎日残業。また、会議では余計なことを提案しては下げての繰り返しで長引かせては残業ばかり。

さらに仕事後の飲み会だけでなく休日も遊びに誘われ、たまに断るとなぜか会社に報告されて付き合いが悪いと注意を受けるという状況に疲れてしまい、再就職してから1年も経たずに会社を辞めてしまいました。

 

以前の会社のように社内環境が良く、SEとして働きやすい会社はないということを悟ったわたしはSEという職を完全に諦め、地元に戻り異業種への転職活動を再開しました。

 

地元に戻って異業種への転職活動

地元は地方都市のためIT関連の求人はほとんどなく、事務や接客などの求人がメインでした。そのほとんどがSEのように大卒以上や経験3年以上などの厳しい条件はなく、わたしでも応募しやすいものが多かったです。

ただ、面接で言われることは一緒で「SEより給料が安い」、「またSEに戻るんでしょ?」、中には面接の機会をくださったにも関わらず「元SEは雇いづらい」と面と向かって言い放つ面接官もいました。(それなら書類選考で落としてくれと思いました。)

その職種でも面接では通常聞かれるような質問はほとんどなく、SEと比較するような質問ばかりだったので、「地元で就職したいから給与面は気にしない」ということを伝え続けて3~4社の面接を受けましたが、なかなか採用には至りませんでした。

そんな中である会社だけが「休日でも出勤可能かどうか」、「業務内容は幅広いものになるが大丈夫か」などSEと比較するような質問はほとんどなく、これまでの異業種への転職活動の中で手ごたえのある面接となりました。そして、帰宅と同時に携帯電話に着信があり、晴れて異業種へと転職することとなったのでした。

 

異業種転職後も大変だったけど経験は役に立つ!

わたしが転職した職種は接客業だったため、ほぼ社内の人間とのコミュニケーションのみで成り立っていたSE時代とは環境ががらりと変わりました。

お客様に向ける発声や言葉遣いなど、これまではあまり気を使うことが無かった部分も指導を受けました。また、入社してすぐに先輩から「元SEならこういうことはわからないよね。」と嫌味を言われることもありました。

ただ、今の時代はどの職種でもパソコン操作は避けては通れない道と行っても過言ではありません。

SEをやっていたことでパソコンの操作全般は周りよりも手慣れたもの。文字入力や資料作成は人よりも2倍以上のスピードでこなすことができ、これまでは普通だと思っていたことが異業種では特技になるということがわかりました。

SE時代のスキルはあまり他の職種では役に立たないと思われるかもしれませんが、パソコン操作に長けているというだけで実はかかなり役に立つんです。

 

異業種への転職は覚悟を持って挑もう!

以上がリアルなわたしのSEから異業種への転職体験でした。

ご覧いただいた通り、SEから異業種への転職ははっきり言って楽なものではありません。

もし、転職を考えているのならある程度の覚悟を持って挑むことをおすすめします。

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